December 5, 2019

12月3日

今日の授業で、ゲノムレベルで予測される個人の、例えば教育年数の、スコアは階層論が区別するascribed/achievedのどちらなのかという議論があった。

20世紀前半の階層論の古典では既にIQなどの知能指数が出身階層の影響を受けていると言ってるけど、今は彼らがピュアな個人の能力と想像したものにかなり近いものを観察できるようになっている。でもそれは理論上は遺伝なので、別の出身階層なのではないかと考えることもできる。

突き詰めて考えると、達成的な地位という概念は、何が達成に客観的に影響するのかよりも、達成されたという事実自体、その地位に対する本人及び社会の意味づけに焦点を当てたものなのかなと思い始めた。まあ社会学が考える「地位」って本来そういう関係的な概念だけど。
この話をした次の日に、某大学出版局からでる社会階層論のハンドブックにゲノムが社会階層研究に与えるインパクトについて共著で各オファーがきた。

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