June 29, 2020

過剰死亡の年齢・国際比較からみるCOVID-19死亡への示唆

みなさんNYTやFTの過剰死亡のグラフはみられていると思いますが、先日Human Mortality Databaseが年齢/性別のデータベースを作りました。最近それを使って高齢者の死亡の国際比較のプロジェクトを進めているのですが、今回は高齢者のweek specific mortality rateを15-64歳人口のそれで割った「過剰死亡の過剰死亡」(M85+/M15-64)を示しています、ややこしくてすみません。解釈としては、例えば50という値は、その週における高齢者の死亡率は非高齢者の50倍、ということになります



解釈に入る前に、なぜ年齢別にしてrelative mortalityを出しているかというと、全体で見てしまうと国ごとに異なる年齢分布やベースラインのhealth conditionがマスクされてしまうからです。

15-64歳って広くない?って思われた方、超正しいです。ですが、これが提供されているデータで一番細かい非高齢者グループです。

国によって年齢分布異なるんだからもっと細かい年齢グループをレファレンスにすべきでは?超正しいです。確かにアメリカはヨーロッパよりも若年人口が多いので、それが相対死亡に影響しているのかもしれません。ですが、アメリカの相対死亡を見てみると若年者が多いにもかかわらず、他のヨーロッパ諸国と同じかそれより低いです。若年者における死亡は極めて少ないこと+アメリカに関してはOECD諸国に比べてもmid life mortalityが高いことが知られているので、この相対死亡の低さは理解できます。具体的にいうと、アメリカの相対死亡が低いのは、中年者のmortality rateが高く、分母が大きくなっているからだと言えます。

それらをひとまず考慮できているとして、私が面白いなと思ったのは以下の点です。スペイン(ESP)やイタリア(ITA)、あるいはベルギーやオランダといった国では非高齢者と比べた時の高齢者(ここでは85歳以上)の相対死亡が、感染のピークだった3-4月で際立って高いことです。これに対してアメリカやドイツでは相対死亡は過去5年と大きく変わりません。

なぜでしょう?思いつきと言われても仕方ない仮説ですが、スペインやイタリアの方がピーク時により高齢者が感染し、死亡したのに対し、アメリカやドイツでは高齢者も非高齢者も同じような確率で感染したので、全人口で見れば過剰死亡が見られるが相対死亡自体は他の年と変わらない。もちろんそもそも誰も感染しなかったという説もありますが、過去数年と比べたときに過剰死亡自体は多かれ少なかれ起こっていることなので、感染者の年齢分布が国ごとに異なるのではないかと考えられます。

含意:常々コロナによる死亡者は検査に依存するので氷山の一角と言われ、検査レジームが国ごとに異なることもあり、過剰死亡がよく用いられているわけですが、例えばスペインの3/4月の(検査した人に占める)感染者の年齢分布は明らかに高齢者に偏っています。相対的な過剰死亡からある国の高齢者の死亡が他の国よりも明らかに多いことがわかると、検査を条件づけないと見られない感染者のデータも、それなりに意味はあるのかもしれない、ということが示唆されます。つまり、過剰死亡と検査した感染者の死亡は、年齢ごとに結果を分けてみることによってリンクするのではないかということです。

6月29日

朝にcovid-19の分析、その後ゲノムの論文のコメントを読む(読もうとしたが、もらってすぐのコメントは冷静に見れないタチなので変更をアクセプトしただけ)。その後昼食を作り、もう一つのRR論文の改稿。その後専攻分離の分析。

June 28, 2020

6月28日

地熱論文の改稿のために必要なデータをRAの人にお願いしていたのが帰ってきたので、土曜はそのデータを反映して分析結果をアップデートしていた。地熱論文は自分の中ではかなり頭の片隅にあったので、分析のコードを走らせるだけでも一苦労。分析自体は簡単だが、データセットの構築のどこのコードを変えればいいのか意外と思い出せない。これは各私の問題なので、これを教訓にして今後はもっとわかりやすいコードを書いていかなくてはいけないと思う。

土曜はそれとcovid japanのデータセットで潰れて、今日はかなり疲れていた。頭もずっとボーとしていたので研究は休むことにして、午前中に買い物。多分今のグロサリで買い物するのはこれでしばらく最後かもしれない。決済の時に暗証番号を忘れてしまったくらいには疲れていた。その後1週間分の料理をする。ご飯を食べて少し掃除。2時から私の次に部屋に入ってくる人の内見があった(しかしオンラインだった)。やる気は出ず久しぶりにあつもり をしたりして、8時くらいになってようやく疲れが取れてくる。地熱のメールの返信をしたり、職域分離の文献整理とアブスト執筆をしたり、来週の予定のセットしたり、簡単な仕事ですませた。

もうだいぶ疲れていて走る気にならなかったので今日は久しぶりに橋なら買った、1ヶ月ぶり。休む日も必要だろう。明日からはいつも通りに戻りたい。

6月27日

朝から11時の日本語ボランティア以外はずっと地熱の分析をしていた。ひとまず全部終わったので、そのあとはcovid-19 japan databaseの作成。明日はゲノムの論文へのコメントが来たので見て、職域分離の論文の確認、余裕があれば同居論文。来週のcovidミーティングに向けての準備(論文を読まなくてはいけない)。14時から内見があるのでそれまでに掃除をしなくてはいけない(とは言ってもバーチャルだが)。学歴同類婚の論文はどうなることやら。専攻分離の方もミーティング、発表をするので用意をしなくてはいけない。よく分からないがかなり忙しい。

June 26, 2020

6月26日

3時ごろまできょうだい論文の分析…それから職域分離。今日は4週間ぶりに走らず、指導教員の家に招かれてソーシャルディスタンシングをしながらディナーをご馳走になる。その後職域分離のミーティング。5時からずっと人と話していたので、特別な日だった。帰宅するとメールがたんまり。金曜の夜なのにみんな一生懸命研究している。

June 25, 2020

6月25日

今日もよく寝た。午前中はcovid-19のミーティング。相変わらずインターンの人は超優秀。午後はきょうだい論文の改稿。たくさんメールをしてしまったが、逆効果かもしれない、どこかのタイミングでミーティングをするべきかもしれない。途中で2nd year paperが返ってきた、授業評価は先学期はvery wellだったが今学期はwellだったので、本来はもっと発言すべきだったのだろう、コースワークの兼ね合い、covidによるモチベーションの低下、言い訳は色々とあるが受け入れる。

走って夕食をとって、slackでチャットしているうちにいつの間にかまた研究の話。reporting dateを埋めてCOVID-19死亡のデータベースを作成した。福岡県が報道発表資料を公開していないので死亡日が厳密には分からなかったり、埼玉県が19日に死亡の定義を変えて追加したケースなどは入っていませんが、公開されている情報でできる限り集めています。

June 24, 2020

6月24日

9時起床、11時のcovid meetingまでインターンの学生が用意してくれた資料に目を通す。アリゾナにはNAがかなり多いのだが、感染者数がとりわけ増えているので心配。次週の方針を決めて解散。その後、housing関係で一悶着。自分のhousing運のなさはいいレベル。もともと4人部屋でアプライして、抽選に外れ(そこはしょうがない)、二人部屋になったのだが、そのルームメイトが彼女とプリンストンに住むことになったので(これもコロナウィルスによって授業がオンラインになった影響なので仕方ない)、私は誰か知らない人と住む可能性が出てきた。そのルームメイトが契約をキャンセルしようと言ったのもつい先週とかだったので、タイミングは悪いのだが。

結局、社会学部の同期(正確には1学年下)の友達と住むことにしたのだが(彼もルームメイトが国に帰ることになった)、ハウジングオフィスに聞いてみると、it's not possibleの一点張り。しかし違うハウジングオフィスの人に聞いた友人は、ルームメイトが契約をキャンセルしたら7日以内に別の人をノミネートできる7 days ruleがあるという。そんなこと、私がコンタクトした人は一言も言ってくれなかった。フェアではない。

みたいなやりとりで、1時間ほど無駄になったのだが、その後は同居論文の改稿。コメントを4つほど対処。金曜日に職域分離のミーティングがあるので、その用意を明日しなくてはいけない。4時からハーバードのトークをきき、5時からtax関係のウェビナー。実はプリンストンからglacierのアカウントをもらっていないことに気づいた、これも多分私が変なタイミングで転学してきたからだと思う。

走って夕食をとって9時から東アジアセミナー。毎度(まだ2回目だけど)思うが、1時間は結構疲れる。セミナーのオーガナイザーの人は参加者と1時間を共有していても、かなり気を使っているのだなと思った。時間配分もそうだし、冒頭のイントロもそうだし、いつ始めようかも何人来るか分からないので始めるに始められない空気がある(zoomはそれに加えて始まる前の沈黙が辛い)。

質問があまりないなと思ったら自分が用意している質問をする余裕を持ってなくちゃいけないけど、同時に時間と質問のバランスを考えて時折、質問同士のセグウェイもしないといけない(これらはrequestedではないが司会に対して人々が持つexpectationではあると思う)。非認知的能力のオンパレードという気がした。英語が外国語なのがハンデというよりは、日本語よりも英語の方が、こういうセミナーはかなりperformativeになるのが難しさのソースな気がする。日本語だと普段の調子で話していいけど、英語はかなり「演技」しなくてはいけない。このコミュニケーションの違いはなぜ生じるのか、時折気になっている。

それでもトークも、質疑もつつがなく(5分ほど時間オーバーしたけど)終わり、その後何人かから面白かったよと言ってくれたので(面白かったのはスピーカーのトークなわけですが)オーガナイザー冥利につきます。ポッドキャスト もやってて感じるのですが、こういうオンラインの取り組みだと、なかなか相手がどういう感想を持っているのか肌で感じにくい部分があるので、一言でも言ってくれると救われるというか、あ、ノー感想ではなかったんだなと思って嬉しくなります。

明日もcovidのミーティングがあるので、後30分以内に寝て朝起きたすっきりした頭でインターンの書いてくれたレポートを読もうと思う。

June 23, 2020

6月23日

午前中はgitのお勉強、午後はpaaのセミナーを聞きながらレモネードを作る。きょうだい論文のメール。covid関連の仕事。gitにファイルを公開。学部のミーティングに出る。

しばらく放置していた査読を開く。第一回目が4人から査読があり、今回改稿してそのうち2人が回答、一人はok、もう一人はまだ要改稿。さらになぜか5人目の差読者が

June 22, 2020

6月22日

午前9時から仕事開始。きょうだい論文の結果のアップデート。分離のミーティングの設定、ポッドキャストのメール。健康と結婚のアップデート。同類婚。昼食後にcovid-19 cross nationalの分析、頑張った。その後論文を二つ読む(demographyに今日掲載された職域分離の論文と、Ioannidisのcovid論文)。その後にpedullaの実験論文

idealとrealityの間で後者に影響されてspecializationに走るというイントロの話はbrinton and ohの主張とも似てます(gerson 2010のいうplan a/plan b)政策なのか理念なのかという対立は理論的にも面白いですし、gender essentialismの話とstalled revolutionのサポートもしていて貢献も大きいと思いました。

ただ実験の論文読むと、社会によって異なるコンテクストを捨象してる気もするので、そこは気になりますよね。この論文はessentialismもあるけれどもpolicyを導入することで人間の選好は変わるんだ、それがひいてはstalled revolutionをとめるんだ、と割と政策介入にポジティブな主張をしてるし、それはもっともだと思うんですが、まあそうやって政策介入をして違う国が全く同じアウトカムになった試しがないと思うので、もう少しcomparativeな視点が実験の研究にも必要な気はします。

つまり、この主張が想像する未来というのは政策介入をした結果多くの国が同じように収斂していく世界(全てスウェーデンになる理論)だと思うのですが、まあそれは違う気がしますね、という話です。近代化論を真面目に議論することはもうないですけど、そのせいで(本人は自覚してないけど)隠れ近代化論みたいなのが批判なく受け入れられるきらいもある気がします、些末な感想でした。

6月22日

午前中は人口学プログラムの友人がブランチに誘ってくれたので久しぶりにキャンパスの奥の方に。私は空気を読まず朝ベーグルを食べたのでコーヒーだけだった。久しぶりに会えたのでよかった、なんというか、自分が知っている人がちゃんと生きていて嬉しかった。

帰宅後は論文を二つ読み(間接標準化によるcovid死亡の比較と某知人の博論の第3章)メールの返信やちょっとした分析、あとはcovid japanのデータベースドキュメントの作成など。今週は土日とも比較的リラックスしていたので来週からは頑張れそう。

June 20, 2020

6月21日

午前中に配偶関係と健康の関係の論文に必要なデータセットを作った。これより古いものは公開されていない。今日はその後はずっとhow to get away with murderのラストシーズンを一気見。シーズンを追うごとにキャラクターへの思い入れが深まってきて、人がバンバン死んでいくのだが最後は結構感動してしまった。アメリカのドラマはこれくらいバイオレンスがあっても普通に公共の電波で放送できてしまうのがすごい。人種の不平等、セクシュアリティ、薬物、アルコール依存、銃規制、あと最近話題のcriminal justice、どれをとってもアメリカ的なコンテクストが反映されていて、とても面白かった。

その後編集したポッドキャストを配信。第三回のゲストにはUCアーバインで軍と人種の関係を研究されている竹田さんに来ていただきました。フルブライトの内定者説明会でお会いしたきりで専門について伺う機会がなかったのですが、朝鮮戦争に従軍した日系アメリカ人の経験、太平洋戦争時の各地の民間人収容所など、非常に勉強になりました。

6月20日

11時から日本語ボランティア、12時から健康と結婚のデータベース作成。1999年から2018年までの死因別死者数を性、年齢、配偶関係別に出した表をtidyにした。estatは2009年、2016-2018年しかデータベースにしておらず、それ以外はめんどうなcsvだったので、これを整形するのに90分ほどかかったということ。

June 19, 2020

6月19日

午前中から工事であまり寝れなかった。covid関連の仕事と健康と結婚の関係の分析など。

June 18, 2020

6月18日

寝過ぎた。8時に起きるつもりが9時半過ぎまで寝ており、10時からのミーティングに滑り込み。ミーティング前に済ませようと思っていた用意もできずやや消化不良。だけどよく寝た分体調は良かった。

ミーティング後、過剰死亡の調べ物。引き続ききょうだい論文、指導教員とのミーティングの前に本を借りるため大学へ、図書館でのピックアップが可能になっていたが、中には入れず玄関の前で待って受け渡しだった。入り口のドア越しにカードを見せて、頭文字UCHIですと言って本を届けられる。その時もスタッフが中に入るまで近づいては行けない徹底ぶり。20分近くかかった。

その後ストリートにいき、久しぶりにsmall worldのアメリカーノを頼む。図書館の気をつけように比べると、街中は割とゆるゆる。4時から指導教員とのミーティング。自宅のベランダで2時間30ほど話してしまった。だいぶ久しぶりだったので。

その後同じ論文について日本の共著者と話し、走り、シャワーを浴び夜ご飯を作って食べ、あつもり をして夜10時から韓国セミナー。前回に引き続き、よく11時半までセミナーする体力があるなと感心する。明日は特に予定がないのでグロサリに行ったり終わってない仕事を片付ける日としたい。

6月17日: 人の話を聞く、人に指導する

7時過ぎに起床、自分にしてはかなり珍しい。8時からポッドキャスト の収録があったため。昨晩は12時半ごろに寝ようとしたが、多分寝たのは1時間以上後になってから、気持ち眠かったが、昨晩ほどではなく、ある程度明晰に思考できるくらいの調子だった。

今回のゲストの方は、私はフルブライトの合格者説明会でお会いしていたがそれきりだった。もう2年も前になる。その頃は素朴に夢だった大学院に留学することに胸が高鳴っていたが、実際に入ってみると、日本と同じように毎日地道に研究していくことに変わりはないことに気づく。今はそんなふうに冷めて考えてしまうが、今日のゲストの方の学部生の頃から今の研究に至る話を伺うと、自分にも間違いなく、この研究をしたいと強い意志を持った時期があったことを思い出させられた。目の前にことに忙殺されるあまり大きなビジョンを忘れてしまうことがあるが、今回のポッドキャストの収録は、いいモチベーションになった気がしている。

収録中、私は話を聞いているだけで、たまにTwitterなんかも見ちゃうわけだが、それでも1時間近くの収録を聴き続けるのは、意外と疲れる。頭の中で、この話は面白いけど全体の流れには沿わないからカットだなとか、こことことは関連があるから繋げた方が面白いなとか、そういう視聴者とも編集者ともつかない視点で聞いていると、意外と頭を使っているのかもしれない。

終了後、どっと疲れが来たのでしばらく寝て、シャワーを浴び、covidの分析を進めた。covidをめぐる社会格差のプロジェクトで採用した学部生のインターンの人は、ネイティブアメリカンに関心があるということで、彼女の関心に沿って調べてもらうことにしている。その関連で、ネイティブアメリカンの死亡に地域差があるのか、という話になり(日本の皆さんの耳には届いていないかもしれないが、例えばアリゾナやニューメキシコに居留地をもって住んでいるナバホの間では、covidの感染が広がっていることが盛んに報道されている)。UCバークリーにいる人口学の教授が書いたプレプリントのアイデアを拝借して、CDCから公開されている年齢別、カウンティ別、人種別の分布からage-place adjustedされた死亡率を間接的に求め、それを白人と比較してみた。replicationファイルが公開されていたので、それを使ってこちらで分析したところ、ネイティブアメリカンの死亡が確認されているアリゾナ、ニューメキシコ、オクラホマでは、白人と比べた時に相対死亡比(relative mortality ratio)が黒人と白人の死亡よりも明らかに大きいことわかった。計算違いじゃないのか確かめたくらい大きく、例えば、アリゾナではRMRは8近く、つまりネイティブアメリカンは8倍白人よりもcovidの死亡率が高いことがわかった(ちなみに、分母はセンサス人口なので、testingに影響されるcasesではない)。年齢分布などは統制しているので、これらの地域ではネイティブアメリカンは白人よりも明らかに死亡リスクが高い、これはなぜか、それが今後明らかにしていく問いになる。

インターンの学部生には、そのwhyに関するcandidateを上げてもらうことにしたのだが、こちらが上の分析結果を元に何をして欲しいかを(私は遅筆なので)20分くらいかけて書いたら、ものの5分で返事が返ってきて、すぐさま10個近い仮説を上げてくれた。

驚く。

プリンストンの学生で、それもインターンの選抜を経て採用した学生なので、優秀なことに違いはないのだろう、これだけ本人も情熱を持って取り組んでくれると、一応指導側にいる自分としては嬉しい限りだ。その一方で、その学生の熱意に応えられるだけのアドバイスをしないといけないとなると、気苦労も少なくない。私も時たま、アドバイザーに対して、もうそれは色々考えたアイデアを出すことがあるが、意外と返事がつれないことがある。

その度に、自分のアイデアが良くなかったのかと思うこともあったのだが、実際に提案される側になって気づくのは、その熱量に圧倒されてしばらく答えが出ないのだ。自分の情報処理のスピードが学生の話について行けていない。今日はそれを痛感した。もちろん、その学生はこの夏をcovidのインターンに使っているので、いってしまえば1日の全てをそれに費やすこともできる。5分しかかからなかった返信は、5分で思いついたわけではなく、もうすでに色々と考えていたのだろう。一方で私や、私以上に忙しいプロジェクトの教授は、別件で色々と時間を取られている。インターンの学生たちが夏を有意義に過ごせるために、相対的に時間が限られる私たちは何をできるのだろうか。そのことを考えると、しばらく途方に暮れてしまった。一つの救いは、私には最終的にオブリゲーションはなく、その点で免責があることだ。これを言ってしまえば元も子もないが、私に学生を指導する義務はない、給料は出ていない。しかし、今回教授は私が将来的にこうった学生を1体1で指導することの準備も込みで、私を誘ってくれたところもある。普段の研究では身につかない、on the jobのトレーニングを受けているのかもしれない。と考えると、指導を受けているのはその学生なのか、それとも私なのか、わからなくなってくる。

その後別のcovidの分析、きょうだい論文の改稿、夕食、ランニング、ポッドキャストの編集をして1日が終わる。明日もcovidのミーティング、午後にアドバイザーとの面談がある。

June 16, 2020

6月16日

未来日記

-朝に結婚と死亡の論文、およびきょうだい論文の分析のアップデート
-14時からcovidミーティング、20時半から東アジアセミナー

実際

結果的におおよそ予想通りの1日。まず昨晩、宇多田ヒカルのライブを見すぎてしまい寝不足、必然的に単純作業中心の1日。体調のコントロールは本当に大切で、万全な時なら2、3手先を考えて論文を書けるが、少しでも疲れていると1手先までしか読めない論文の書き方になる、必然的に修正は単調になり、創造的な改稿ができない。ただ、時間を置くことも大切なので、ある程度論文を書き終わって改稿がメインの今の段階は、休むことも必要だと思うことにして言える。

午前中は論文を二つ読む。どちらも日本のことについて論じていて、1990年代、アメリカの研究者によるものという共通点。どちらも示唆的で、それはそれで結構なことだが、それが今でも示唆的というのは、裏を返すとうまくアップデートした研究がないということなので、その点を考えると素直に嬉しくなれないところもある。

80年代後半から90年代にかけて、今の中国のように台頭する日本への注目もあり、アメリカの社会学でも日本の研究が、それも今でも引用されるような重要な貢献がいくつもあったと思う。世代的には、Vogelやその弟子の指導を受けたような研究者になるが、彼らの多くはアメリカ人。本当は、その後に日本からの留学生が続き、研究を広げる流れが期待されたのかもしれないし、実際にその時期に日本からの留学生は多かったわけだが、この25年は(こういうと怒られるかもしれないが)思ったようには(アメリカの社会学において)日本に関する研究者が増えなかったのではないかと思う。

この25年は空白ではもちろんなく、多くの研究の蓄積があったと思うが、90年代までのseminalな貢献を見るにつけ、本来はもっと蓄積があるべきだったのではないかと思わずにはいられない。このギャップを埋めていかないといけない(あるいはギャップを埋めてくれるような人を増やさなくてはいけない)。

その後、結婚と死亡の論文に関してデータ集め、続いてきょうだい論文の結果をアップデート。夕食(昼食)を軽く済ませて走り、夜に東アジアセミナー。中国の家族変動をSDTを参照点にしながらレビューする内容で、面白かったが、何点か疑問もある。こういうところで書くものではないので、メモにして、周りの同僚と話して、深めていく。こういう機会を当たり前のように享受しているが、私も院生セミナーを主宰し始めて、改めてバッグステージでいろんな人が努力していることに気づかされる。そういう人たちへの感謝を忘れず、少しでも中身のある研究ができるよう、頑張っていくほかない。

June 15, 2020

6月15日

午前中は疲れが残っていたのか論文を読みながらうたた寝してしまったが、日本語ボランティアが終わってからの午後はかなり作業が進んだ。主にきょうだい同類婚の分析と結婚と死亡の関係の分析。独身者は既婚者よりも死にやすいんですけど、その死にやすさが最近どう変わってきているかを死因別にみています、って書くと怖いけど実際にそういう分析、そのうちどこかで報告したいですね。

その後走って(5番目のタイム)、夜ご飯を食べ、しっかり寝て、起きて専攻分離の論文のリプライ。レビュワー3人のコメントのうち2人のコメントにリプライの下書きと大まかな方針を決めた。その後少し休憩してcovid-19データのためのドキュメント作成。その後専攻分離について少しチャット。

June 14, 2020

6月14日

工事に芝刈りにルームメイトの髪切りによるバスルーム占拠と色々noisyだった1日。こういった外部条件に左右されずにゆっくり研究したい。学歴同類婚論文の仕上げ。送付。疲れが溜まっているのですぐ寝る。

June 13, 2020

6月13日

朝から午後6時くらいまでずっと学歴同類婚論文の執筆。その後ランニングして夕食を食べながら親と電話。少し寝て宇多田ヒカルのライブをまた見る。その後趣味も兼ねて艦型学科別の中退率の男女差のdata viz。結果として有益な情報を友人からもらうことになる渡りに船だった。その情報を共著者にシェアしつつ、専攻分離の論文の改稿(かなり軽め)。そして健康と結婚の分析を進める(こちらも軽め)。夜は論文を書くことが集中力的にできないのでレイバーインテンシブな仕事をする。

6月12日

今日は同類婚の論文は書かず(書けず)、結婚と健康の論文の分析、あと専攻分離のレビューコメントへの対応。走った後に髪を切ったが失敗。夜9時からedrink。今週はかなり忙しかったのでよく寝ることにする。

June 11, 2020

6月11日

朝にcovidのミーティング。昼にルームメイトが違う住むところに映る可能性が出てその対応、14時半までRRの論文のコメントを読み対策を考えた。学歴同類婚論文の改稿は、昨日よりは調子良く、やはり産みの苦しみフェーズだったのかもしれない。ランニングのタイムを更新した。その後あつもりして、韓国セミナー。夜の11時半までセミナーするのはなんというか…w

6月10日 speak upすることの大切さ

起床後いくつかメール返信、その後、今日は一日中学歴同類婚の論文を書いていた。ここ数日この論文を書いていて(というか半分はRのコードを書いていて、と言うのが正直なところだが)だいぶ疲れが溜まっていたのか、今日はあまりアイデアは出てこなかった。

下記と関連するが、こだわりの強い論文というのは本当に些細なところまで気にしてしまって、それが全体のバランスを崩すことがあるのかもしれない。諦める勇気が大切。アドバイザーのフィードバックを踏まえて改稿すると結果が以前とは異なってしまって、そうするとこの部分の議論が怪しくなって、でもそもそもそのフィードバックが妥当な批判なのかがわからなくなり、既に書いた論文の結論から逸れる結果を見るジレンマも重なり、ストレスは多い。

実験研究だと研究デザインは一度登録したら変えられないのだが、社会学ではアドバイスに従ってサンプルの定義を変えたり変数の分類を変えたりすることが多々ある(それは、いわゆる理論的な整合性をより高めるという大義名分のもとで行われるのであり、p-hackingではない、しかしpはスクリーンの目の前に存在している、それは事実としてある)。これらによって、研究デザインが変わることがある。生みの苦しみが大きいほど意義のある論文が出るのだろうか、まだ不透明である。

その後、夜の東アジアセミナーまで時間があったので、その前に走ろうかと思っていたその時、4ヶ月ほど前に投稿した論文の査読が返ってきた。ずっとsubmission in progressだったので、デスクかデスクかと怖がっていたのだが、実は査読に回っていたらしく、しかもR&Rのおまけ付きだった。しかし、3ヶ月で書いたスピンオフの論文が某フィールドトップの雑誌でR&Rになる一方、自分のメインの研究関心の論文は2年近くかかってもまだ投稿できていないというのは皮肉である。ただ悪いニュースではなかったので気持ちは少し浮ついた。いつものランニングコースの坂も、少し軽く感じた。

夜9時から、東アジアセミナーの人口と不平等に関する学生・ポスドクセミナーのキックオフ。英語でセミナーのリードをするのは初めてだったので、始まる前にはとても緊張して、1時間ほどかけて、何回も冒頭の挨拶を練習したり、進行を確認していた。頭で考えていると思いつかなかったことが、何度も話しながら練習しているうちに、こう言った方がより伝わりやすくなるかな、この順番で言った方がいいな、とアイデアが出てくる。数ヶ月にわたるロックダウン生活で自分から声を発する機会を著しく失っていたため、少し不思議な瞬間だった。論文を書いているとおろそかになりがちだが、発話というのは人間の創造性を形作る上で非常に大切な要素なのかもしれない。

セミナーには15人が参加してくれ、無事終了、これから隔週で報告していくことに合意した。zoomで話をリードしたことがある人はわかると思うが、話し手としてはリアクションがないのが一番怖い。in-personだと、うなづきやその場の空気感でこれは話が伝わっているのかなと踏めるのだが、オンラインではそれができないので、自分の話を聞いている人が本当にわかっているのか、いつも以上にわからない。

そうした不安も手伝って淀んだ箇所もあったのだが、1時間できっちり終わり、司会としては最低限の仕事は果たせた(と思う)。日本にいた時は、こういう研究会のオーガナイズの場数はかなり踏んでいた方だと思うが、繰り返すように英語では初めてだったので、改善点もたくさんあったはずだ。それでも、終わった後に良かったよ、楽しかったよ、と言ってくれる人がいたのは本当にありがたかった。

今まで、どうしても留学生という地位に、甘えるではないけど、前に出ていくことができない場面があったのだが、9月から(「2回目の」1年生を経て)3年生になるし、徐々に所属するコミュニティをリードしていくことが期待されるようになると思うので、恥ずかしがらずに自分からspeak upする機会を切り開いていくことが大切だと思った。齢29歳にしてこんなもんかと思われるかもしれませんが、私は小心者です。

June 9, 2020

6月9日

未来日記

午前:学歴同類婚の改稿、時間があればcovid-19 japanの執筆
午後:余裕があればきょうだい同類婚、あとcovidのlit review

東アジアセミナーのリマインド

実際にはRR担った論文のリプライが他の共著者から共有されたので、それを編集してgeneral strategyを考えつつnavajoのcovidによる影響などを調べていたら午前が過ぎた。これから学歴同類婚の論文。きょうだい論文と職域分離を少し進める。学歴同類婚の結果をアップデートして図表にする。一苦労。

June 8, 2020

6月8日

11時からcovidミーティング、その後昼食、meta databaseを作成し、dropboxの共有フォルダをシェア。covid関連の論文を読む。職域分離の結果の確認、昼寝。論文の改稿。16時から日本語ボランティア。その後学歴同類婚の論文の修正。いつも通りeasy wineからlemを走らせようとしたが、よくわからないエラーになってしまい、どうやらmac osの最新版に対応していないようだった。しかもなぜか有料になっていて首肯しがたかったので、gnmを試してみた。以前見たときよりも関数が増えていて、log multiplicativeも簡単に出せるようだった(ただunidiffのlayer effect 出すときの挙動がやや変)。結果が早く出せるし表の出力も簡単、ちょっとしたモデリングの変更(参照カテゴリ変えるとか)もすぐできる、一部のヘビーユーザーにはまさにゲームチェンジャーにみえる。IDなどのfit statsがデフォルトではでないが、こちらで関数を作って仕舞えばいいのであまり問題にはならない。mapを噛ませればfit statsも全部きれいに出せて、今まで結構面倒だったデザイン行列のtxt作成も必要なく一瞬で分析が終わった。新しい結果を解釈しているとちょっと面白い(というか注意しなくてはいけない)現象に気がついたので今日はいい日だったかもしれない。

June 7, 2020

6月7日

朝食を食べながらいくつかメール返信。covidの死亡がゼロなことに驚く、日本でも東京と大阪でBLMの運動が起こっていたらしい。学歴同類婚論文の改稿。職域分離も少し。走って風呂に入って再び学歴同類婚の改稿。新しい分析の一歩手まで行けたのでよしとする。職域分離の論文も引き続き。明日からの一週間は引き続きコロナの分析などもあるが、きょうだい論文、学歴同類婚、およびR&Rになった論文について進めることにする。

June 6, 2020

6月6日

covid関連の論文を読み性別職域分離の論文も読む。午後に数理社会学会と日本家族社会学会の会費振り込み(後者は何故か非常に安かった)、日本社会学会は既に免除されていたので大丈夫。続いてきょうだい論文、論文の改稿、新しい分析結果の出力。

6月5日

起きて東アジアセミナーのアジェンダを送信。間違いがないか緊張する。昼からコロナのプロジェクト日本の介護保険制度に詳しくなる。午後は某論文がR&Rになったのでコメントを読み改稿方針を考える。走って豚キムチと納豆を作ってポッドキャストの編集。

June 5, 2020

6月4日

今日は久しぶりに、実に3ヶ月ぶりに人に「会おうとして」会った。これが何を意味するかというと、集合場所、集合時間、そして目的がある。朝10時に待ち合わせという予定が本当に久しぶりで、鍵が見つからない、着ようと思っていた服がない、忘れ物をする、マスクがない、とにかく外に出るまで時間がかかった。

行き先は韓国グロサリ。マスクが50枚50ドルで売っていたのが印象に残った(買わなかったが)。買い物しながら久しぶりに「人と」話している感じがして不思議だった。ここ数日はBLMの件で色々感情が動いめいていたが、いい気分転換になった。買ったもの:キムチ、納豆、豆腐、もやし、レモン、醤油、豆板醤、冷凍餃子、コメ、札幌一番、ACE(リッツの上位互換)、ルームメイトに壊されたザルの代わり、ルームメイトに勝手に捨てられたミルクの代わり。ウーバーは往復10ドル。ライドシェアサービスがライドシェアをやめた話は面白かった。

帰宅して2nd year paperを提出。本当は5月の末日に出したかったのだが、なかなか思い通りに進まなかった。提出後は気分が良くなる。そしてきょうだい論文の改稿。そして母と電話、髪を切っていた。前回の電話では、何事もなく説教をされ、その趣旨は「お前は自分の信じた道を進んでいるんだからもっと自信を持て」だった、その上で「そういう人を息子にもてて自分は誇らしい」という趣旨をいっていて、やや恥ずかしかったのだが、今日はそんな様子もなくいつもの母だった。その後東アジアセミナーの連絡。夜ご飯はグロサリでキムチを買ったので豚キムチと、最近作った塩レモンを入れた素麺。

日々は激しく移り変わる。先週は生活リズムが崩れていて、あまり調子も良くなかった。BLMも最初の方は追っていなかったのだが、徐々に事が大きくなるにつれ、また大きなうねりが生まれていることに気づいた。そして今日、前に所属していたウィスコンシンでは学生たちが学部が抗議声明を出さないことに対してレターを書こうと議論していたり、ツイッターではこれまでの人種の格差に関する歴史を踏まえた社会正義に関するツイート、デモ参加者に対して軍を持ち出そうとする大統領への批判、共和党のop-ed を載せたNYTへの批判、人種や民主主義に関するセミナー以外は来週キャンセルした方がいいんじゃないのというサジェスチョン、アジア系だって差別されているのになぜ運動はなかったのかという疑問、本当にいろいろな声が蠢いている。今の自分に必要なのは、できるだけ目を背けず、彼らの考えを聞き、理解を深めることだと思う。

June 3, 2020

6月3日

やや眠い。朝方に工事があって変な時間に起きてしまった。9時からポッドキャスト、こちらの不手際で10分ほど遅れる、もったいない、その後編集。編集は正直いうと目が疲れる。まだ慣れていないだけかもしれないが。その後昼食で休憩。それから2nd year paperの執筆。夜遅くまでかかる。明日には提出したい。covid関連、完全に忘れていたので明日やる。と思ったが4件だけなので今日済ませる。

私は日本のつぶやきにも曝されてるので、アジア系も差別されてるんだという発言をみるんですが、このタイミングでそれをいうのは(そうですよ、もちろん)、今起こっている火事を周りにいる人が一生懸命消そうとしている光景を目の前にして、私の家も昔火事にあった(のに誰も助けてくれなかったのはなぜ?)と言っているように見えてしまいます。こういうことをいうだけでも、結構疲れるのが正直なところです。

June 2, 2020

6月2日

珍しく早朝起床。早く寝たので。東アジアセミナーのセッティング。covidデータ作成、メール返信。論文購読。問合せ。ポッドキャスト リマインダー。10時からミーティング。11時まで階層論のシラバスづくり(試験のため)今のところアイデアは以下のような感じ。

1        Overview

2        Income inequality

3        Poverty and welfare state

4        Wealth, the rich, and elite

5        Intergenerational mobility (occupation and income)

6        Intragenerational mobility, life-course, and labor market

7        Education

8        Family and gender

9        Race, ethnicity, nativity

10     Neighborhood, space, and geography

11     Genetic sources of inequality

12     Comparative perspective – Europe, East Asia and Latin America


別件ですが、covidでやっぱりデータをオープンにするのって本当に大切だなと思ったのですが、こないだ中国の人に、日本の1990年結婚コーホートの10年以内離婚確率は何?と聞かれて答えられませんでした。指導教員の論文教えたんですが、でもアップデートはされてません。

官庁統計や人口動態で計算できるものはもちろんOECDとかで国際比較できるように揃えられているわけですが、もっとインタラクティブに、例えば自分で結婚コーホートと何年以内死亡率みたいなのを指定したらそのグラフが男女で綺麗に出る、といったウェブサイトがあるといいなと思いました。Family demography of Japan dashboardみたいな。

June 1, 2020

6月1日

昼まで寝ている…昨日はよく寝れなかった。14時から疫学の先生とミーティング、covid関連。二点ほど。1、インターンをRAとして雇って夏に研究の手伝いをしてもらう理解だったが、教育目的も大きいらしく、私に向かってチラッとメンターとしての役割も期待していると言われた、というかむしろそっちがメインで、何か面白いことがわかればそこからテイクアウトして論文にしようというスタンスらしい。2、翻ると、これは私がメンタリングを学ぶ機会としても先生は位置付けているようで、本当に偶然きてしまった私の面倒を見てくれて頭が上がらない。きょうだい論文の修正、およびメール。そして2nd year paperの修正。

5月31日

あっという間に5月も終わりである。先週はポッドキャストやらcovid-19関連のミーティング、あるいは性別職域分離の論文で忙しくあまり研究の時間は取れなかったが、今週末はいくつか自分の論文を進めることができた。起きた時は、ずっと追ってから逃げている夢を見ていてあまり気分は良くなかった。塩レモンパスタを作って、covid-19関連のドキュメントを読む。ケア施設の死亡に関する国際比較。知りたいことは増える一方。その後買い物に行き、日本の死亡数などのデータを作り、買い物。その後走って、きょうだい論文を改稿して、東アジアミーティングの調整。夜ご飯はマーラー。

思いつき
CFRをアウトカムに年齢構造の影響を求める人口学的な分解をしても、テスティングの違いが感染者の違いに影響する以上、国際比較は難しい。だけど、全死亡の超過死亡をアウトカムにして分解をすれば、国際比較はできるのではないか?って思いついたけど絶対誰か似たようなことやってる気はする。
ただ、超過死亡の国際比較を人口学的に分解した研究は見当たらない。これはおそらく、死因がわかれば死因別死亡率を比較すればいいので超過死亡を求める必要はそもそもないから。しかし、テスティングなどによって正確な死亡者数がわからないcovidについては、この方法は面白いかも?と思った。
もちろん、競合リスクの可能性はあり、それはモデル化できないので、過剰死亡に対する年齢構造の寄与が全てcovidに対するものではないにしても、示唆はある。