朝はバイトの調べもの、一週間の帳簿、それと日曜にある寮の懇親会の用意としてピザの注文などをしていた。その後、本が届き、竹ノ下先生の「仕事と不平等の社会学」を読む。夕方には、コンビニにお菓子を買いにいったり(これも明日の懇親会のため)、バイトの調べ物の続き。午後は若干鬱ぎみだった。
Twitterでも書いたが、竹ノ下先生の本はとても面白かった。
階層研究の潮流について、日本的特徴も踏まえて非常によくまとまっているが、これは学部生向きの本じゃない。ログリニアのところとか、少しマニアック過ぎて、普通に研究者の人が読んでよくここまでコンパクトにまとめたなという感想が漏れる本。
ブルデューについて扱っていないのが気になったが、グラスキーのmicro classも入っていて、原・盛山の社会階層を綺麗にアップデートしてる。階層研究を第一,第二,第三世代に分けたのも分かりやすい(これはGanzehomeら (1991)の仕事に依拠している)。盛山・原だと(記憶が正しければ)階級を歴史的主体とかよく分からない表現をしていたのだが、これはヨーロッパ的な文脈のclassを階層に含めてしまったためにこうなってるんだろう。階層論に興味を持ち始めた院生向けの入門書くらいか。ログリニアのところとかは、結構マニアックで、研究者の人も結構楽しめると思った。
最後に面白い論文に出会ったのでメモ
Burrows, R., & Savage, M. (2014). After the crisis? Big Data and the methodological challenges of empirical sociology. Big Data & Society, 1(1), 2053951714540280.
さらにメモになるが、NHK放送文化研究所が5年ごとにおこなっている現代日本人の意識構造を一部読む。研究領域に近しい知見としては、近年のコーホート程,親子の価値観が似通ってきているという点だ。この調査では、(対応分析のような)数量化三類という手法を使って、日本人の態度や価値観を二つの軸にして表している。一つは伝統的-非伝統的という軸で、もう一つは理想の働き方に責任を求めるようなまじめと婚前性交渉に寛容だったり、仕事に余暇や収入を求めるあそび(この名前が適切かは置いておいて)の軸である。この2軸から4パターンの組み合わせが考えられるが、それぞれの軸の世代間のポイント差が 縮小していっているという。もちろん、これは同じ世帯の親子に聞いていないため、厳密なことは言えないが、世代間の価値観が近くなっているというのは、興味深かった。
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