January 25, 2019

今学期履修している授業

日本人は東海岸と西海岸にある都市を訪れたらアメリカに来たと思ってしまう集団です。NYC/ボストンあるいはカリフォルニアしか訪れた経験がないのにアメリカを語ろうとする人はだいたいモグリなので気をつけています。最近の中西部は、毎日摂氏マイナス20度を下回る日々が続いています。鼻毛が凍ります。寒さは着込んでユニクロのタイツを履き、耳あてとネックウォーマーをすれば問題ないのですが、日照時間が少ないので鬱になる人が多いです。今学期は10時寝6時起きをモットーに朝型生活をしています(と言いつつすでに10時3分)。

さて、今学期履修する授業の紹介です。先学期はこちら。なんか初々しいですね。コースワークなんて、そんなに楽しいもんでもないんだと言っても、入学したての自分はよくわからないでしょう。といっても、コースワークで今までの自分が持ち合わせていなかった視点を得た時は大学院生活でも数少ない「楽しい」瞬間ではあります。そういう瞬間が来る前に必要とされる作業が、めんどいのです。

Soc 362 Statistics for Sociologists
300番台の授業は学部生向けで、先学期に線形回帰を叩き込まれた361の続きの授業です。お題目としては従属変数がカテゴリカルな場合の回帰分析を学ぶとなっているのですが、先生が社会学の中では指折りの因果推論の人なので、授業も半分以上はpotential outcomeに基づいた因果推論の模様。おそらく、300番台の授業で最難関であることは間違い無く、9割型受講生は大学院生で、数人の学部生は社会学部が用意している、所定の計量の授業をとったらcertificateが与えられるプログラムに登録している意識の高い学生だけです。

Soc 756 Demographic Techniques II
形式人口学の続きです。教科書は有名なPrestonの本。先学期の形式人口学は学部生も少しいましたが、今回から院生だけ、というか1人を除き全員が人口学研究所に所属している院生なので、本当にトレーニングの色彩が強いです。先学期に比べると(1)授業がひたすら数式、(2)課題はR studioをつかってggplot2とtidyverse。別途教科書にHealyさんのdata visualizationのものが指定されていて、早速初回の課題でもヨーロッパ各国のage specific mortality rateをgeofacetを使って出せ、みたいな問題がありました。おそらく、因果推論の授業よりも難しい。

Soc 971 Graduate Seminar on Demography and Society
これも人口学研究所のセミナーの一つで、リーディング中心のものです。出生や死亡といった人口学のコアを学んだ先学期とは変わって、今学期は人口学研究所がresearch clusterとして掲げる5つのテーマ(demography of inequality, family, health, biodemography, spatial demography)を学部の先生を招きながらカバーしていくようです。内容だけが変わっただけで、先生や授業のスタイルは変わっていないので、この授業が一番見通しが立っています。ただ、この授業が先学期最も苦労した授業なわけですが。

PS 919 Qualitative Methods
政治学部の質的調査法の大学院セミナーです。内容は先日書いた感じ。今学期最も苦労するだろう授業。取る必要のない大変な授業を取るのは自分でも頭がおかしい気がしますが、1年目にしかできないことだと思って割り切ります。実際、コースワークをこなす2ー3年間で質の授業を後に回すよりは今やっておいた方がいい気がしています(結局自分の研究には使わないので)。

残りは先学期に引き続き人口学研究所のセミナーが二つです。2つある人口学研究所のうちCDEが開くセミナーは外部のスピーカーを読んで報告してもらうブラウンバック的なやつですが、どのスピーカーも1月-2月はマディソンに来たくないということで、最初の5回はほぼCDEに所属する先生の報告です。流石の中西部クオリティ。来週は例外で外部から先生が来るのですが、ミシガンの人なので中西部であることに変わりはありません。

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