November 27, 2018

履歴書の書き方

今日のプロセミナーの前半がCVに関してだったので、気になった(参考になった)箇所をメモ。

UW-Madisonの最近の卒業生のCVを例に話が進んだ。結局時間の関係で、しっかり見たのは現在USCのProvost’s Postdoctoral ScholarをしているKingさん。早速話がそれるが、もしUSCに就職できたらすごく幸せだと思う。幸いかどうかわからないが、地熱方面で共著をしている先生もいるので、何かと縁を感じる大学である。ちなみに行ったことはない。カリフォルニアというだけでかなり憧れる。

本題に入ると、彼女は経歴からもわかるように、研究業績以外にも新しい授業を作る際に関わったり、ASAの前に開かれている学生カンファレンスのオーガナイザー、ASAのセクションの院生代表、豊富な教歴、様々なサービスなど、多彩な活動をしていることがわかる。

先生としては、こういった側面も重視されることはあるが(例えば教育重視の大学への就職を考えている場合は教歴やサービス歴は重要かもしれない)、研究大学を考えている場合には、hiring committeeが見ているのは、基本的に採用した場合にテニュアが取れるか、つまり研究のポテンシャルがどれくらいあるのか、ということらしい。

細かいところでは、referenceあるいはPhD thesis committeeの欄に書いた先生は、hiring committeeが採用を考える際に、誰に聞けば当人の研究を詳しく聞けるかという側面もあるが、自分はこの先生の弟子というシグナルにもなるようで、自分はどういうラインの研究をしているのかをシンボリックに伝える機能もあるという。これは私の感想だが、committeeの先生は、少なくとも数人はその界隈ですでに評価が確立している先生の方が、話は進みやすいのかもしれないなと思った。

Research experienceでは、自分が共著には入らなかったが、どのようなスキルを持っているかを示すためにRAやPA歴を書くところで、できれば1行でどう行った作業をしたかを書くと良いという。そのrationaleは、共著であれば自分が担当したところを書けばすぐわかるが、RAというのはそういった貢献として表には出にくいからだろう。

サービス歴については、基本的にあまり重視はされないが、何かをしていればgood citizenであることをアピールできるらしい 。とはいえ、サービス歴がなくともbad citizenだとは思われないので、なくても良いということ。

カンファレンスでの発表歴も、業績というよりは、自分がどの学会にフルにコミットしているかを知らせるための機能が大きいらしい。また、就職先候補のファカルティに候補者がコミットしている学会、あるいはセクションにコミットしている先生がいれば、もしかしたら候補者の発表をすでに聞いているかもしれないので、事前に探りを入れることができる。学会はネットワーキングとしての機能を持つが、何も良い側面ばかりではない。もし学会で変な報告をしてしまったり、社交的ではないと判断されれば、whispering networkを通じて当人の評価が下がることになるという。怖い。

グラントの項目ではmajorとminorというわけかたと、internalとexternalのわけかたがあるらしい。好みによって使い分けるということ。最後に、査読中の論文をCVにあげることはよくあるが、単にunder reviewではあまり意味はなく、R&Rに入った時点で雑誌名を上げるだけで良い。後者の方が、実際にその論文が当該雑誌に掲載される確率が圧倒的に高いからだ。

終了後の感想としては、私はアメリカの大学院に出願するときに、アメリカの院生のCVを真似ていたが、正直あまり意味がわからないところもあり、その一部が解決された。ジョブマに出ている人が気にする箇所(under reviewなど)が、かならずしも大学院出願者にとって重要であるとは限らないので、もし昔に戻れるなら、恥ずかしくて書き直していることだろう。

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