昨日の人口学研究所のトークで、Making motherhood workという本を書いたCaitlyn Collinsさんがトークしてくれたのですが、彼女の研究は日本のワークライフバランスを考える上でも示唆的だと思いました。
この研究では、アメリカ、東西ドイツ、イタリア、スウェーデンの高学歴のworking motherの人にインタビューをして、彼女たちがどのようにwork family conflictを定義し、これに対応しているのか、あるいは彼女たちのideal motherについてのアイデアが国ごとにどのように異なるかを明らかにした上で、それらがマクロな政策的な文脈や文化とどう関わっているかを検討しています。
スウェーデンはworking motherという言葉が死語になっていて、働くことが前提でカップルが形成されるというのは面白かったです。それと、比較の観点からアメリカの母親がself responsibilityを語る傾向にあるというもの、市場的な福祉政策との繋がりで考えればmake senseします。ドイツの事例などで、彼女は政策を変えたとしても以前から存在している文化的な規範にworking motherが拘束される点も指摘しています。イタリアは日本と似ている気がしましたが、前者ではeconomic uncertanityがどの世帯でも懸念されていて、それがバランスが難しい中でも女性にフルタイムでの就労を要求している一方、日本ではMaryの研究などでも指摘されるように、労働時間などの会社側の要因がconflictを生じさせているのではないかと思いました。
いつか、日本に来て講演でもしてもらえたらいい機会になりそうです、work life balance的には人口学以外の分野のみなさんも関心を持たれるテーマのではないかと思います。
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