December 30, 2018

論文掲載

この度、論文が二本掲載されました。Uchikoshi and Mogi(2018)では、近年増加している婚前妊娠(できちゃった結婚)の人口学的な帰結を問うています。近年の日本では、第一子に占める婚前妊娠の割合が4分の1にも達し、こうした従来では非典型とされた家族形成行動をあゆむカップルにおいて、それ以外のカップルに比べて出生力などでみた人口学的なアウトカムが異なるかが関心を集めています。分析の結果、婚前妊娠カップルは、それ以外のカップルに比べて有意に第二子出生をしやすいことがわかりました。

Fujihara and Uchikoshi(2018)は日本の学歴同類婚のトレンドとパターンについて検討した論文です。学歴同類婚とは、文字どおり夫婦の学歴が似かよる傾向を指し、社会の開放性から、次世代への格差の連鎖といった点まで、社会階層に広く帰結をもたらす現象です。就業構造基本調査と国民生活基礎調査を使用した分析の結果、日本の学歴同類婚はアメリカなどとは異なり継続的に減少していること、及びそのパターンはジェンダー非対称的(女性の学歴上昇婚傾向が強い)であることがわかりました。
いずれの論文もオープンアクセスとなっております。ご関心があるかたは、ぜひご笑覧ください。

Uchikoshi, Fumiya and Ryohei Mogi. 2018. “Order Matters: The Effect of Premarital Pregnancy on Second Childbearing in Japan” Demographic Research 39: 1305-1330. doi: doi.org/10.4054/DemRes.2018.39.48

Fujihara, Sho and Fumiya Uchikoshi. 2018. “Declining Association with Persistent GenderAsymmetric Structure: Patterns and Trends in Educational Assortative Marriage in Japan.” Research in Social Stratification and Mobility. doi: doi.org/10.1016/j.rssm.2018.12.001

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