***奨学金の額ではなく選抜を経た事実が大切***
昨年出願した時には、外部奨学金には応募していませんでした。なぜかというと、アメリカの社会学PhDは基本Fellowship、あるいはRA/TA業務を通じて、授業料や医療費が免除されると聞いており、奨学金を持っていることが、合格に直結するわけではないと考えていたからです。実際、今年合格した大学とのやりとりで、奨学金を持っているかと、合格に値するかを判断するのは独立という説明を受けました。
私は、現在も外部奨学金を持っている、つまり授業料を払う能力があることが、合格に繋がるとは考えていません。しかしながら、外部奨学金に受かっていることが、一つのシグナルとして機能することはありうると思っています。
シグナルというのは、「奨学金を獲得している学生は一定の選抜を経てきている(ため、そこそこ優秀だろう)」という予想を裏付ける証拠のようなものです。外部奨学金をもっているということは、すでに選抜を経てきているため、仮にアプリケーションの他の部分が弱くても、多少はその不利をカバーできるのではないかと考えています。
ただし、どのような奨学金でもシグナルに希望するかは、わかりません。どちらかというと、アメリカの大学の先生たちに知られていない奨学金に受かっていたとしても、特に反応はないのではないかと予想しています。どれだけの選抜を経てきたのか、予測が立てられないからです。
***フルブライト奨学金に出してみましょう***
では、具体的に、日本人学生がアクセス可能な奨学金のうち、シグナルとして機能するものは何でしょうか。私は、フルブライト奨学金だと考えています。なぜなら、大学のアプリケーションのページに、「Award and Fellowships」のような項目があり、該当する賞を受賞している場合、チェックすることがあります。そのような項目があれば、必ずフルブライト奨学金はMcNair scholarと同じように、リストにあります。
私は昨年度、幸いなことに、日米教育委員会を通じてフルブライト奨学金に推薦いただいたのですが、奨学金に出願した時には、正直そこまで影響があるとは考えていませんでした。しかし、出願後に、大学とのやりとりをしていると、「フルブライト奨学金に受かっているようだが、具体的に期間と額を教えて欲しい」というメールを複数の大学からもらいました(もう一つ内定していた奨学金については、そのようなことは聞かれませんでした)。もしかすると、フルブライターを採用することで、金銭以外の何らかのメリットが大学にあるのかもしれませんが、詳しくはわかりません。少なくとも日本人が考えているよりも、アメリカの大学院の先生にはフルブライトは認知されており、それが注目に値するものであることは確かなようです。
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