July 10, 2023

上智大学サマーセッション

 先週の火曜から今日まで上智大学の留学生サマーセッションでEducation in Japanという授業を4回ほど教えていました。僕の担当は人口変動も加味した高等教育の変化やジェンダーの話で、合わせて学校から仕事への以降と今日は子育てと学校外教育の話をしました。話をしながら気づいたのですが、日本の高等教育の話をするときに、一本筋を通すとすると、privatizationだなと思います。日本は教育への公的支出が小さく、大学も私立セクターが8割を占め、生き残りをかけて私立セクターはあれやこれやと学生をリクルートし、学校外教育が当たり前のように受験のために利用されます。Simon & SchusterのLearning Gapを引用しながらtestocracyの話も混ぜつつ、日本あるいは東アジアでは、教育の公的支出が少ない割に、なぜ国際学力調査のスコアが高いのか、みたいな話もすればよかったなと思います。 

学生はアメリカ、カナダ、中国、シンガポール、オーストラリアは多様で、学生がそこまでアグレッシブに質問してこなかったので、あなたの社会ではどうと聞きまくって時間を消化しました。日本の学生は静かで、アメリカの学生はアグレッシブみたいなステレオタイプを持っていたのですが、アメリカというかプリンストンの学部生が極めてアグレッシブなのは、もうそうしつけられてきているのと、後は成績を取るためにそうせざるを得ないんだろうと思います。今回の留学生は成績を気にする必要もなかったので、予想していたよりも静かでした。学生さんみんないい人で教えやすかったです、いい経験になりました。