先日日本教育社会学会で報告した内容が記事になりました。
「浪人・数学」、女子は回避傾向 国公立大での割合少ない理由、調べてみると
最後の提案部分は、数学を課さない入試「も」作った方がいいのではというものでしたが、「数学を入試からなくせ」という風に解釈した方もいるようで反省するとともに、理系学部などは数学を課さないことは難しいといった個々の事情もあると思うので、別に一律で廃止みたいな極端なことは考えてません。
ただ、数学能力に明確な男女差がないにも関わらず、女性の方が数学を苦手科目と考える傾向にあることも事実なので、学校レベルでそうした意識の男女差を埋めていく取り組みをするとともに、自分の得意科目で勝負できる入試や推薦入試を増やすといった施策を考えてみることは重要だと思います。
ちなみに分析だと一次試験に数学があってもなくても女性割合は変わりませんでした。国公立大学で数学なしに受験をすることは現実的に難しいからだろうと思います。数学が女性割合と関係してくるのは二次試験からです。特に看護や人文系などの学部で顕著で、理工学系では数学有無による差はありません。
その他、学会報告の段階の研究がこうした記事になることは本当に良かったのだろうかなど、この段階でも正しい判断だったかはわからないのですが、高等教育のジェンダー格差を考える際の一案として議論の材料にしていただければと思います。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15446818.html
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