November 22, 2013

職業威信



自分の中で、記者の地位ってそれなりに高い印象を持ったので、少し調べてみた。

記者はEGP図式ではⅡに、SSM8分類では専門に入ってる。ざっと見た感じ、全体の中では威信は比較的高めと見てよいだろう。だが後者では専門の中ではかなり低めにでている(95年時)。国際比較用のISCOの中では、むしろEGPのⅠの平均に近い。

SSM95年の威信スコアは長松奈美江さんの授業用ページから拝借(見やすい)
http://namie.boo.jp/pukiwiki.php?%BF%A6%B6%C8%B0%D2%BF%AE%A5%B9%A5%B3%A5%A2#gb269e14



Nakao & Treas (1994)はアメリカのGSSを使って測定をしている(東大のSSL-VPNから論文落としたのでリンクが貼れないので読みたい人は自分で落としてください。) でも、このデータとGanzeboomとでは同じ職業でも随分威信が違ってくる。やっぱり国の間で違いは大きいのだろうか。


SSM95年のデータだと、記者が幼稚園教諭よりも威信が低いというのは面白い。また、販売に分類されているフライトアテンダント(スチュワーデス)の威信が異常に高いのも面白い。

恐らく、私の周りの記者は朝○とか○経で働く人が多いからバイアスがあるものと思われる。記者と言っても全国紙の新聞記者以外に地方紙記者や雑誌記者もいる。こちらの方が、一般的な記者・編集者のイメージに近いのかもしれない。


また、フライトアテンダントは明らかにジェンダーバイアスが激しいので、男女別に測りなおす必要があるだろう。試験的なものは、脇田(2012)にあったと思う。


文献ごとに結果が異なる職業も多かったが、二次測定という点を除いてはそれぞれ測り方は違うだろうし、なかなか難しい。


家事サービス職業従事者とかも専門に入っているんだから、プロのお手伝いさんとかを調査側は想定しているのだろうが、実際のところ人々が想像するのは家事手伝い的なものなのか、相当低い。威信に対して専門能力を高く(低く)見積もる時に、測る側/測られる側のジェンダー差が大きそうだ。

ざっと調べてみた限りの書誌情報


Ganzeboom, H., & Treiman, D. J. (1996). Internationally comparable measures of occupational status for the 1988 International Standard Classification of Occupations. Social Science Research, 25(3), 201–239. doi:10.1006/ssre.1996.0010
Nakao, K., & Treas, J. (1992). The 1989 socioeconomic index of occupations: Construction from the 1989 occupational prestige scores.
Nakao, K., & Treas, J. (1994). Updating Occupational Prestige and Socioeconomic Scores: How the New Measures Measure up. Sociological Methodology, 24, 1–72.
Treiman, D. J. (1977). Occupational prestige in comparative perspective. Academic Pr.
都築一治. (1998). 「職業評価の構造と職業威信スコア」.
塩谷芳也. (2010). 「職業的地位の構成イメージと地位志向」. 『理論と方法』doi:10.11218/ojjams.25.65
直井優・鈴木達三,1977,「職業の社会的評価の分析――職業威信スコアの検討」『現代社会学』4(2): 115-56.
脇田彩, (2012), 「職業威信スコアのジェンダー中立性: 男女別職業評価調査に基づく一考察」『ソシオロジ』57 (2)社会学研究会: 3-18.
及び長松奈美江氏ホームページ 「職業威信スコア」 http://namie.boo.jp/pukiwiki.php?%BF%A6%B6%C8%B0%D2%BF%AE%A5%B9%A5%B3%A5%A2

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