この一ヶ月、本当に密でした。普段の生活も含め、毎日が新しい出会い、発見ばかりなので、大学一年生に戻ったような気分です。なかなか振り返りの時間が取れないのですが、簡単にまとめます。
授業は2/3が人口学関連で、社会学は学んでないに等しいです。UW-Madisonにはエスノグラファーも多いですが、やはり計量が強い感じです。セミナーも充実していて、人口学トレーニングプログラムの一環で人口学研究所がやってるセミナーシリーズに出てますが、それ以外にも貧困研究所のセミナーに出ています。今年は前者のオーガナイザーがHealth関係の人なので、階層や不平等よりも、遺伝や健康に関わる報告が多く、後者の方が関心には近い感じです。
人口学の授業は、月曜日の人口学テクニック(形式人口学)、火曜の人口学研究所のセミナーシリーズ、水曜のトレーニングセミナー、それと金曜の論文購読のゼミに出ています。特に金曜日のセミナーは勉強になり、人口に対する考えが毎週刷新されていくのは小気味良いです。最初は、人口に関する理論を勉強するかと思っていたのですが(実際にマルサスなども勉強しますが)、重点はどちらかというと人口に対する批判的な視点を養うことにあります。具体的には、人口の定義(どう数えるのか)や、人口がどのように変化し、その背景にはどの要因が働いているかという議論がいかに政治的な文脈と距離が近いのかを学んでいるといった感じでしょうか。自分の研究の役に立つかと言われると微妙ですが、人口に対するクリティカルな視野を養成するという授業の目的はよくわかりますし、実際授業はよく練られていると思います。3回目までが終わった段階で、人口学的思考、マルサス、死亡(転換)について議論しましたが、来週は出生(転換)です。人口学セミナーのリーディングの量はそれほどでもないですが、これが2-3つになると(研究と両立するのは)辛いので、毎学期1個にしたいところです。その代わりその1個はちゃんとやりたいと思います。先週のマルサスが一番辛かったです。
とりあえず今年は必修をできるだけ済まして、来年からは社会階層論や因果推論の授業に出てみたいと考えています。他には、公共政策の比較福祉国家論、それとやはりアメリカの研究者の準拠点はアメリカなので、アメリカの家族に関するイントロの授業を取りたいなと考えています。社会学部、あるいはトレイニーになっている人口学研究所は特に教員と学生がコラボすることを勧める雰囲気を作ってくれているので、東大にいた時よりも教員との垣根は低く、共同研究も進めやすい感じがします。
授業も勉強になりますが、より「留学」しているなと感じるのは、プロセミナーや指導教員とのミーティングです。色々と不文律があるんだなと思います。なぜ不文律が不文律なのかというと、不文律であることによって何らかの利益を集団が得ている場合もありますが、人によって不文律に対するアプローチが異なる場合もあって、統一した見解が取れてないことも影響しているのかなと思います。
授業も勉強になりますが、より「留学」しているなと感じるのは、プロセミナーや指導教員とのミーティングです。色々と不文律があるんだなと思います。なぜ不文律が不文律なのかというと、不文律であることによって何らかの利益を集団が得ている場合もありますが、人によって不文律に対するアプローチが異なる場合もあって、統一した見解が取れてないことも影響しているのかなと思います。
生活は中国人のルームメイトとコンドミニアムをシェアしながら住んでます。概ね快適ですが、外食は高く、気分転換に美味しいものを食べられないところは、日本が羨ましいです。1週間頑張ったご褒美が食べログ3.3水準なのに17ドルくらいするラーメンだったりします。
マディソンは二つの湖に面しているので、夏は自転車通学には最高ですが、さすがに冬は厳しいところです。バスの本数も多いわけではないので、交通には苦労するかもしれません。すでに寒くなってきたので、そろそろ冬支度もしないといけません。
英語ができなくて落ち込むこともありますが、概ね楽しんでいます。
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