知人(友人)のT.K.氏と一緒に「英語圏で博士号を取得、あるいは修了した日本の社会学・人口学者リスト」を作成中で、現在75人に達したので簡単に集計してみました。
「日本の」部分の定義ですが、日本の高校、学部のいずれかを出た後に博士課程に進まれている方を対象にしています。したがって、日系アメリカ人の研究者は集計に含めていません。
この集計の主要な目的は、近年、社会学を含む社会科学系の日本からの留学者が少なくなっている?という言説に対して、一定の回答をしようとすることにあります。
なお、全ての方が博士号を取得されたわけではありませんが、アカデミアで活躍されている方も多くいます。そこで、定義を若干広くして、博士課程に在籍し、少なくとも単位は取得したとみなせる人も対象に含めています。ただし、取得年、退学年がわからない方は、データセットには含めていますが、今回の集計からは除外しました。
また、1958年に河野稠果先生がブラウン大学を卒業されているのですが、1960年代に修了された方を見つけることができなかったため、分析は1970年代から開始しています。
以上のような処理を経て、卒業年を基準に5年コーホートを作り、各コーホートごとに何人の卒業者がいるかを示したのが以下の図です。
1970-80年代に修了した研究者はすでに引退していたり、そもそもウェブページを持ってなかったりするので、だいぶ過小に見積もっている気もします。しかしながら、それでも90年代前に留学を始めた日本の人が相対的に多く、そのために1995-1999年コーホートでは15人の修了者がみられるのではないでしょうか。これに比べて、2000年代コーホートからは修了者の数は減っているように見えます。もちろん、修了したと言っても、色々な事情で(現時点で)大学で職を得ていない場合もあるでしょうから、それについても過小に見積もっている可能性は残ります。
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