7月5日より一橋大学経済研究所のお世話になっています。研究所の共同研究事業の一環で訪問研究員をさせてもらってます。経済研究所は、今まで政府統計の個票利用ができるところ、くらいの印象しかなかったのですが、外部研究者の招聘に非常に熱心で、研究者間のコラボレーションを大切にしていることがわかってきました。
研究所のホスピタリティも素晴らしいの一言に尽きます。初日は研究所が手配してくださったゲストハウスがある小平キャンパスまでスタッフの方が来てくださり、管理スタッフと一緒に部屋まで案内してくれました。その後、国立キャンパスの研究所に移り、慣れた様子でオフィスや設備の利用、図書館の利用証発行などを済ましてくださり、セットアップに全く困ることなく研究を始めることができました。海外で博士を取った先生が多いからか、向かいにおられる常勤の先生から部屋をノックしてきてくださって挨拶してくださったり、教員の方もビジターにすごくオープンに接してくださる気がします。オフィスも個室をいただけて非常に快適です。
国立キャンパスは非常にこじんまりとしていて、昼に散歩をしたらものの10分程度で西キャンパスを一周できました。生協も、東大に比べると随分小さく感じます。このようなコンパクトさもあり、本部の図書館は研究所から徒歩数分の距離にあり、欲しい本を探そうと思えばすぐ図書館に行って借りることができる手軽さもあります。図書の方は社会科学系の大学ということもあり、種類が少し限られている印象を持ちましたが、日本の大学の中では充実した蔵書数だろうと思います。ちなみに一橋はほぼ対面に戻しているようで、初日に大勢の学生たちを見て驚きました。
同じ東京にある大学ですが、東大に比べると一橋は時間がゆっくり流れているような気がします。集中して研究するには最適の場所で、今回の一時帰国をこのような場所で過ごすことができて、本当に幸運です。既に始めた研究を進めるのはアメリカにいる方が効率的なことも多いのですが、研究のアイデアを思いつくのは、私の場合もっぱら日本にいる時です。やはり日本を対象とした研究をしていると、日々目に入る新聞記事や、街のちょっとした変化、日本の友人や同僚との会話からインスピレーションを得ることが多いのだろうと思います。コロナ禍で実家にいると、なかなかこの思いつきの部分を確保することが難しく、前回の一時帰国では苦労したのですが、今回の滞在は新しい研究を始めるためにも資するだろうと確信しています。
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