September 12, 2017

9月12日(9月16日追記)

前日遅かったので10時起床。iPadをどこかにおいてきてしまったのか、みつからない。仕方ないので洗濯してご飯炊いてカレー。雨が弱くなった隙を狙い学校へ。Situsの論文、Knodelのチャプターを読んでレジュメ更新。共著の作業を進める。13時20分。1時間ほどGIS、やはりエラーの原因は不明。

本を借りて、3時から社研セミナー。小川さんの報告。まず驚いたのが、小川さんの社研セミナー参加歴(30回以上と仰っていた)。社研の性格上、報告は主として実証研究が中心的だったとして、あえて理論的な話を実証的な研究を省略してしてみたかったよう。

トークの前半は社会階層論の基本的な先行研究のレビューと論点の提示。後半は、小川さんが関心を持つ教育訓練制度の話。特に、単に制度と格差の関連ではなく、教育訓練制度を新制度論の中に位置付けた上で、制度論の社会学・経済学的な考えの違いにまで言及されていた。最終的に、制度の持つ文化的な側面を社会学的な制度論の特徴とした上で、今後は経済学的なアプローチと社会学的なアプローチを架橋した研究が必要なのではないかという論点まで踏み込んでいた。

個人的には、社会学的な制度論は個人の合理性の仮定を緩めようとする点が特徴的だと思い、ブードンらを引用しながら小川さん自身も主観的合理性の側面を強調しておられたのが印象的だった。

議論は、教育訓練制度の比較国家研究と社会階層論の関連もあれば、経済学的なアプローチをなぜ社会学は過度に意識するかという、社研セミナーならではの「この際聞いておきたい」質問も見られた。最後に、社会階層論は平等という価値が重要になった近代以降にできた学問分野であるという話から、社会学では近代をどう定義するのかという経済史の先生の質問まで出た。SSMなどの研究会ではさすがにここまで大きな話が出ることはない。ともすれば、社会階層論は格差、不平等であればなんでも研究していいだろうというスタンスであまり社会学の一分野としての意識を持っていないのでは(特別、持つ必要もないと思うが)と見受けられることもあったので、「社会学としての社会階層論」を意識した報告には好感を持てた。

こくわでうどんを食べてから、共著の作業、数理の報告の準備をして8時前に仕事終わり。

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