February 3, 2025

近況

 先週の話になりますが、所属するHarvard Academyにて自分の研究を報告してきました。

私のポストは、2年間好きなように研究していればいいだけの福祉みたいなポスドクなのですが、唯一仕事があり、それが在任期間中に一度、自分の研究についてプレゼンするというものです。

普通のプレゼンであれば別に困らないのですが、Harvard Academyの伝統で、なぜか報告ではスライドは使用不可、配っていいのは5ページまでのハンドアウトのみ。これは通称「サロンスタイル」と呼ばれていて、Harvard Academyの伝統になっています。サロンスタイルなので、本当にサロンのように、周りが私の話に耳を傾ける、というスタイルなのです。

この時点で学歴エリート気取りが過ぎますが、その前後もちょっと普通の研究報告とは異なります。まず、会場はハーバードの懇親会が開かれるような、高級なホール。さらにトークは6時から始まるのですが、5時半から受付が始まり、その間は「レセプション」があります。お酒や軽食をつまみながら、参加者が世間話をするんですね。

6時から30分話して、30分質疑応答なので、トーク自体はそこまでの量にはなりません。ただ、スライドなしは不安で、アメリカに戻ってから2週間、ろくに英語を話してなかったこともあり、ノンネイティブにはちときつかったのですが、なんとか終えました。

これで終了、と思いきや、その後に待っているのは「ディナー」。約30名弱の人が招待されているのですが、7−8人が一つのテーブルにアサインされて、フレンチっぽいコースメニューを食べます。学歴貴族、ここに極まれり。ネットワーキングの機会ですね。

というわけで、個人的には報告だけでいいじゃん、と思うのですが、ひとまず無事終わりました。ジョブディスクリプション的には、このプレゼンだけで2年間の待遇が与えられるので、本当に貴重なポスドクの機会をいただけたと思います。

私の方で4人までゲストを招待できたので、ハーバードでお世話になっている人を誘いました。ダメ元でクラウディア・ゴールディンさんに招待状を送ったら本当にいらしてしまい、緊張度マックス(自業自得ですが)。ハーバードのポスドクが決まってから、知り合い経由で日本の難関大進学のジェンダー差について知りたいということで、メールをくれて、そこで一度やり取りをしていました。対面でしっかり話したのは初めてで、それも含めて良い機会になりました。


ディナーで一緒だった人と記念撮影

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