June 11, 2016

日本人口学会PAJ@麗澤

参加してきました。まず、院生非会員のセッション参加がたったの千円なのは非常に良心的だなと思いました。裾野を広げたいというのは数理と似ているのかもしれません(なかなか学部や大学院が充実していないという背景を考えると)。友達と雑談の中で、結構小さい学会だし、同業者(職場が同じ)人同士が多いのでみたいな話もありましたが、いろんな背景の人が入ってくることで議論もより盛んになるのではないかなという雑感を得ました。

結婚部会1-2に参加し、この数ヶ月取り組んできたテーマに関する報告もあり、個人的には非常に面白かったです。若気の至りで許してもらえるかなと思い甘えつつ、結構質問してしまいました。最後には、Fukuda先生とRaymo先生の報告を拝聴することができ、非常に貴重でした。久しぶりに英語で質問したので結構緊張しました。。。雑感としてはあまり因果性とか交絡変数にこだわらない(そういう分析は全然やっていいと思うんですが)かなという印象で、とはいえエコノメのトレーニング受けた人は例えば女性の就業と結婚の内生性が〜〜などいう感じの議論。サンプルは豊富だけど変数は少ないので、要因分解とかが好まれるのかも。まああくまで印象です。そういう幅の中で因果性にこだわる人もいれば、時系列的な記述にこだわる人もいるかもしれません。要因分解は勉強していないので難しく感じたけど回帰分析は割と素朴なのが多かったという印象。印象ばかりですね。

(同類婚業界的には)Fukuda&Raymoの報告は結構野心的だなと思い、複数の理論を持ち出して結婚パターンの変化を説明しようとしているのはあまり見たことないので刺激的だった。とはいえ雑感としては、日本においてはRaymo&Iwasawaの結婚ミスマッチ仮説がフィットするかなと。でも大卒女性の下方婚は全体的な結婚確率の低下を考慮しても近年は慎重傾向にあるようで、やっぱりミスマッチだなと思いました。ここで重要になるのは、この20年で増加した4年生大学の女性が昔と質的に同じかという点で、今の方が4大卒の異質性は高いというのがRaymo先生の見解で、私も同様です。

あとRaymo先生の別の報告も面白かったです。シンプルに、日本の女性労働参加率が米国のそれを上回ったというイントロの後に、それに対して配偶関係の変化(非婚化)がどれだけ影響しているかというもの。個人的には、結果はまだできてないということであがってなかった、最後の学歴の構成の変化が労働参加率の上昇には寄与していない(ただし全年齢なので、若年に絞ったりすると変わるかもということ、あと在学中に関してはもうちょっと考慮する必要があるとのこと)という知見は面白いなと思いました。個人的には女性の労働参加は非正規の部分が大きいのかなと思って、非正規就労増加の寄与には(初職非正規が増えたというのはあると思いますが)配偶関係の変化にはあまり寄与していないかなと思い、フルタイムのみの寄与はどうかなと思い質問したらRaymo先生もそこみる必要があるという回答。数は少ないんですが一方で離別・死別者も微増傾向かつベースラインとして労働参加率が非常に高いので、この層の寄与率も見逃せないのではないかと思った次第、これは質問しなかったけど。標準化法?というのはわからないんですが、構成比の変化を一部コンスタントにする反実仮想的な方法なので理解はしやすかった。

というわけで報告聞いて帰宅して寝てました。

金曜日はゼミで、前日の夜まで報告資料を作成していたので、ゆっくり目に起きる。うどんを食べて、ゼミに出て、その後修論を書く決心をした。

木曜日はイマイチな日、というのも前日調子に乗って午前3時まで起きてしまった(その日まで忙しくハメを外した)ため。地熱の報告に参加したくらいですか。

No comments:

Post a Comment