June 26, 2016

京都・学会参加3日目

AAS in Asia報告終わり。ひょんなことからこういう機会をいただけたのは色々と勉強になりました。
Marriage strategies in East Asiaというパネルで、終了後の報告者とのミーティングで、チェアのDeborah Davis先生の意図としては、ご自身の中国でのフィールドワークの経験から、高学歴化、個人化、都市化といったマクロな社会変動が家族形成に与える影響を東アジアの国を比較することで検討したいという意図があったのだなと思いました。
私はそんなことはつゆしらず、日本の学歴同類婚とその帰結についての報告をしたのですが、関心が重なるところとしては、例えば女性の高学歴化が配偶者選択のパターンにどういうインパクトが(高学歴カップルの増加に伴う世帯間の不平等という帰結も含めて)あるのかだったり、私がほぼ統制変数で入れただけの15歳時の家庭豊かさに食いつきがあった箇所は別の解釈をすると、育った環境が配偶者選択にどう影響するかという(それ自体はイースターリンの話とそこまで外れないと思いつつ)話になったり、総じてやはり西欧社会と一見すると同じような社会の変化を経験している東アジアの国にみられる(家族も含めた)制度的な特徴(親子の紐帯が強いであったり、直接間接の形で結婚に親が介入するであったり)が結婚のパターンにどういう影響を持つかというのを時系列および東アジア社会間の比較でみたかったのだなと思いました。
親の影響は昔は気になっていたところで、ただ少なくとも(1)見合いによる介入という直接的な側面(2)非直接的だが結婚に際して親の影響があったと対象者が答える側面(3)非直接的かつ対象者が影響がないと答えつつも親子間の学歴や階級で見た時に関連がある側面の三つをどううまく峻別した上で議論できるかと考えて難しいなと思っており、最近はベッカー、オッペンハイマーに代表される結婚市場の議論に乗っかりながら、その帰結の部分を見たりしていたので、昔の記憶が蘇る日々でした。昔の関心にシフトするとやはり家族に重きをおくような気がしており、一応修論では階層に着目するつもりなので、自分の中で今回のセッションをうまく消化して今後に生かしていきたいなと思いました。反省としてはやはり盛り込みすぎで、そう悟ったタイミングからアブストを書き直せばよかったのだろうと思いました。今回はやや特殊な事情だったので仕方ないかと反省。日本はどう?と聞かれても自分に知識がないことがわかるばかりで、細々とした反省は数え切れないのですが、少しずつ潰していければと思います。

June 25, 2016

京都・学会参加2日目

二日目。他のセッションみたりKey note speech聞いたりした感じだと、グローバルに生じた出来事が各ローカルな文脈でどのように受容されたのかをつぶさに見る研究は少なくないなと思った。グローバリゼーションもそうだし、東アジアで異なる言葉でも同じような対象を指している現象だったり。例えば88万ウォン世代と失われた世代の比較みたいな話。その報告はざっくりと理解した限り苅谷先生の意欲格差の議論と似てること言ってて面白かった。

5時半に集合して、パネリストとのディナーから帰宅。緊張しきりだったけど打ち解けられたので明日のセッションがまた一つ楽しみになった。北米の教員採用の最終面接もこんな感じなのかなと思った。チェアの先生は、メールで論文に結構きつめのコメントをもらったけど、実際会ってみると非常に柔和で感じの良い方だった。彼女はエスノグラファーだけど、自分が下手な英語で書いた論文の生存分析、ログリニア、要因分解、全部分かった上でコメントしてくれて色々感嘆してしまった。ほんと頭が柔らかい。どういうトレーニング積むとこんなに柔らかくなるんだろうか。やっぱそこ突っ込まれるよなあというところもあれば、意外にそこ興味あるんだみたいなのもあって、そういうのは楽しい。


論文も普通に面白いと言ってくださって感謝しきりだったのだが、自分のやっている分析にもう少し自信持ってもいいのかなと思った。とは言っても一方で、例えばXie門下の(中国人)学生は自分より何百倍もメソッドに詳しいはずで、そういう人がごまんといる市場に入っていくときには、どうやって生きていこうか考えないといけない。器用貧乏になるというのが一つの手で、量も質もできる研究スタイルが一つ。あるいは対象とする社会の文脈をよく(よくとしか言えないけど)踏まえた分析ができるようになること、あるいはNan Linみたいに新しい理論・概念を見つけだす役割。現実的には、3番目の戦略を伺いつつ2番目に従事するくらいが妥当なのかもしれない(あくまで現実的な話)。もちろん、この研究がしたい、先行研究の流れの中でこれを明らかにしたいというのは前提だけれど。人によって考えは違うだろうけど、自分は割と単純に、若いときには競争の激しいところに身を置くのが実になるかなという安易な発想をしている。高校野球の球児がMLBに行きたいくらいのもん。まあ指導教官が大事とか、資料があるとかないとか、本人のやる気があればどこでも同じとかあるけど、自分は(研究でも)機会構造やネットワークの方が大事だなと思うタイプなのかもしれない。ということを、この手の国際なんたらの機会になるたび思う。

余談、ディナーで、中国語のguanxiとsocial capitalは何が違うんだろうねという話になり、guanxiが使われるのはどういう時かと聞いてみると、「仕事を探すとき(ビジネスを起こすとき)」と「よい医者を探すとき」の二つだと言われて、後者は中国らしいなと思った。関係guanxiというのは職探しの時によく聞くので、そうだとするとsocial capitalの道具的な側面に近いのかなという意図で質問した。話を聞く感じ、関係は特定の人にくっつくのがsocial capitalと違うらしい。なんとなくだけど、関係には権力が付随しているのかもしれないと思った。

June 23, 2016

京都・学会参加0日目

15時発の新幹線に乗って京都へ。なぜか頭痛を催してしまい、気分が悪くなったのもありその後のミーティングの予定はキャンセル。幸いなことにホテルが自転車を無料で貸し出してくれるらしく、外に出る。部屋にディスプレイがあったので円町のエディオンでRGBケーブルを購入、近くのカフェで他の報告者の論文を読む。これに関しては、あとでまとめる。これから諸々の雑務、外食が続くと体重が増える懸念がある。

June 21, 2016

学歴同類婚の増加と世帯所得不平等化の関係

文献:Breen, Richard, and Leire Salazar. 2011. “Educational Assortative Mating and Earnings Inequality in the United States.” American Journal of Sociology 117(3): 808–43.

要約

学歴同類婚の増加が世帯間不平等を拡大するという説が、不平等に影響を与える人口学的要因に着目する近年の研究によって指摘されている(Blossfeld and Timm 2003, Esping-Andersen 2009, Schwartz and Mare 2005
前提① 女性の労働参加が増加している。
前提② 家族システムが男性稼ぎ主モデルから共稼ぎモデルに移行する。

こうした懸念の一方で、経験的な知見は乏しい。この論文では、非同類的な結合の効果を見るために、選択的結婚(Assortative mating)を同類婚以外にも拡張した分析を行う。
    同類婚以外のカップルにも着目
    結婚と同棲のパターンの変化に着目

世帯間不平等生成における人口学的要因の役割
    家族構造:基本的にひとり親世帯の増加などの家族形態の変化は不平等化を促す
    女性の労働参加:国際比較を踏まえても、世帯所得の分布を平等化する。
    選別(sorting-夫婦の収入の相関:アメリカにおいて、世帯収入の不平等化には夫婦の収入の相関の上昇が寄与しているとされる。
    選別(sorting-学歴同類婚:子どもがいる二人親世帯では効果なし。

学歴同類婚と不平等の関係を考察する際の留意点
    不平等はグループ内とグループ間に分けられるとしているが、ここではむしろ「あるグループが増える(減る)ことが不平等に寄与する」ことを検証するためには、「そのグループがほかのグループよりも高い(低い)収入を持つ」という平均の水準と(=between)、「そのグループ内で収入の分散が大きいか小さいか」という分散の水準(=within)に分けて議論する必要があるという考えた方がわかりやすい。
    仮に所得の不平等化が学歴間の格差と関連しているのであれば、(学歴で見た)世帯類型間の不平等は増すと考えられるし、学歴内の不平等が増しているとすれば、世帯類型内の不平等が増していると考えられる。
    高等教育へのアクセスの拡大、特に女性の高学歴化が20世紀後半の大きな変化だったが、こうした変化が選択的結婚を通じてどのように不平等に影響するかを予測するのは簡単ではない。
    高学歴女性が増えると高学歴同類婚が増え不平等が増すと期待されるが、一方で低学歴女性が減るということは低階層の同類婚が減少することを意味する。
    シングルマザーの増加は不平等に寄与することが知られているが、所得を等価した場合、一般的に言えば二人同居の場合は単身よりも高い等価所得を得る。すなわち、平均以下の所得のカップルが離婚した場合、不平等化に寄与するが、平均以上のカップルの離婚や独身者は不平等を減少させる。

分析方法:要因分解(decomposition
学歴はSchwartz and Mare (2005)に従った5分類にひとり親を加えた6*6-135通り。
家長の学歴と(もしいれば)配偶者の学歴のタイプで分けた35類型のグループのbetweenwithinの不平等に分解。

指標:世帯人数で等価した夫婦の課税前労働所得の合計(感応分析では世帯年収などを考慮)※無収入者はa small positive constantを加えることでTheil係数の分析に用いる。また、トップコーディングの問題から97thパーセンタイル以上の収入の世帯については削除。対象は世帯主が20歳から64歳の世帯。

分析結果
Theil係数の推移は二時点間で不平等化のトレンドを示しているが、比率(composition)のみの変化を認めた反実仮想的な分析の結果は、不平等化よりもむしろ平等化を示唆しており、between, within双方で平等化傾向が見られることがわかった。この結果から、筆者らはそもそも選択的結婚が不平等に対して影響を与えるかを、ランダムマッチングから完全一致までの両極の間で不平等度がどれほど変わるかを検討している(図6)。分析結果は、完全同類婚の状態でも不平等度はそこまで深刻なものにはならないことを示している。次に、夫婦の収入の相関を学歴結合の増加に分解するテーブルを用意した分析の結果が示されるが、ここでも学歴同類婚の効果は周辺度数、すなわち夫婦それぞれの学歴分布の変化によって説明されており、同質性のパターンの変化は効果として見られない。最後の分析では年齢幅を改めたり、人種を限定したり、世帯年収を使用したりなどのロバストネスをチェックしている。

今後の展開
不平等→同類婚の可能性(すでにSchwartzが検討している)
高学歴者の中が多様化している可能性。

その他
withinTのみ変化させると観察値よりも不平等が増す→二時点間でほぼ例外なくどのグループでも不平等が拡大しているため。
グループごとの平均所得のみ変化→withinが若干変化しているのは、withinの構成要素にxjが含まれているため。Betweenが変化しているのはグループ間で平均所得の伸びに差があるため。
平均とグループごとのTheilを変えず、比率のみを2001-5に合わせるとむしろ不平等度は減少する。同様に、2001-5の観察値の比率を1970年に合わせると不平等は増す。
比率を部分的に変更する:カップルの比率のみ、同類婚のみ、周辺度数のみの変化、夫婦の連関のみの変化、いずれも1975-79の観察値よりも不平等度は低くなる。
Deming-Stephan (1940)のアルゴリズムを使うと周辺度数のみの変化と夫婦の連関のみの変化を表現できると書いてあるが(注 16-17)、この辺りよくわからない。。。
学歴同類婚の増加の効果はトップ層のみにきいている可能性がある→ランダムマッチングと同類婚が最大に生じる仮想的な分布を作成し、その中間を両者の重み付けで表現する。両極の不平等度でも値は0.05程度しか変わらず、学歴同類婚の程度自体がそもそも不平等に寄与しないことを示唆する。
近年の研究を踏まえ、学歴ではなく所得の選別を見てみる。各学歴の平均所得からなる5*5のクロス表から作成した所得の相関から、同類婚の効果は不平等を1/4程度しか説明せず、かつその変化が不平等化に与える影響も微々たるものである。

P.833の後ろから九行目あたりからの文章がよく理解できない。

コメント(気になる箇所)
1.     Assortative matingHomogamyの区分(809, l.4)。
多くの同類婚研究は両者を区別しておらず、せいぜい前者の方がやや広義の結婚パターンのことを意味するくらいにとどめている。ただし、Assort(分類)の意味を重視すると、homogamy/heterogamyなどはある特徴を持ったカップルの組み合わせという状態を刺すのに対して、Assortativeというのは何らかの特徴を「選別」したというニュアンスがある。ひとまず、ここではAssortative matingを「選択的結婚」としておく。

2.     選択的結婚の分析なのだろうか?
2を見る限り、単身世帯は2時点間で3割から4割に上昇しており、パートナーシップを持っている世帯は6割にとどまる。論文では単身世帯に子どもの有無による区分けをしていないため、このグループには「未婚でフルタイム就労」と「ひとり親でパートタイム就労」の両方が含まれている。図3を見る限り、女性単身者の増加に寄与しているのは高学歴者であることを踏まえると、p.822で述べられているように単身者の高学歴化はある程度労働市場で十分な収入を得ていると考えられるかもしれない。不平等化の要因分解の結果、withinの不平等の寄与が大きく、特に単身者内の不平等が大きいというのは上記の単身者の定義からすれば妥当な結論で、単身世帯をもう少し精緻に区分してもよかったかもしれない。
また、そもそも論として、不平等化に寄与しているのは単身者の増加だと言われたところで、それ選択的結婚の分析なの?と聞きたくなる気持ちも残る(要因分解のところでカップルのみの分布を変化させるなどしているのでよいのかもしれないが、いずれにしろひとり親世帯を入れる積極的な理由を述べている箇所を見つけられなかったのでやや消化不良)。

3.     分析結果の解釈
グループ内不平等が比較的小さい集団(大卒)が増加したことで反実仮想状態ではwithinが減少するのは理解できるが、平均所得の低い低学歴同類婚が減少しているとしても、betweenまで減少するのはやや疑問(平均的に見て所得の多い高学歴層が増え、所得の低い女性ひとり親世帯が増えているはずなので)。結論部(p.838)でもwithinの寄与については説明しているものの、betweenに関しては説明がない。

4.     分析結果の含意
 (高)学歴同類婚の比率の増加が世帯の不平等化には関係がないという知見は一見すると意外なように聞こえる。恐らく、結婚してすぐのカップルのみを対象として、図6のように、ランダムマッチングから完全一致までのバリエーションの中で不平等度がどのように変わるかを見れば、ある程度は、ばらつきが出てくるのかもしれない。本論文冒頭で引用されているBlossfeld and Timmのような予想も、こうした発想の延長として考えることができるのではないか。この論文の手法は反実仮想的としているが、実際には(他の要素をコントロールした上で)比率の変化を見ているだけであり、本論文でも主張されているように、本質的には学歴組み合わせ別で見た世帯所得というのは、学歴と関連のある形で個人に所得が配分され、かつ配偶者(及び家庭環境)の特性に個人の所得が影響を受けるというプロセスから成り立つ(p.831)。したがって、純粋に高学歴同士が結びつくことで収入が2倍になるのではなく、例えば一方が就労調整をするなどした結果が世帯所得であると考えるべきだろう。このように、一時点の分布を見ていては、(1)夫婦の組み合わせが生じた時点の分布と(2)その後のライフコースで夫婦の所得構成が変化するという要素を区別できない。
 学歴の組み合わせ比の変化については不平等化への効果なしという結論になったが、833ページの分析で所得の相関が高まっていること自体は認めている。学歴と所得が密接な関連にあるという想定のもと、学歴同類婚と不平等の議論は出発しているが、論文が示唆するのは、学歴とは関連しない別の要素によって所得のマッチングが増加しているというものである。
 以上から、今後の家族形成と不平等の議論は(少なくともアメリカでは)、同質性の基準が夫婦の学歴組み合わせから所得の相関に移っていくと考えられる。そして、所得の相関に視点を移すことで、先のような(1)結婚時点の組み合わせ(ソーティング)と(2)結婚後のライフコースにおける(女性の)労働参加による所得構成の変化の二つに要因を分けることが今後の研究では重要になってくるのではないか。経済学では所得の選択的結婚への注目はすでになされているが、社会学でもつい最近になって上記のような問題意識の研究が登場しており、夫婦の収入の相関の上昇は結婚時点のソーティングではなく結婚後の就労の効果が大きいという(Gonalons-Pons and Schwartz 2015)。
 要するに、所得は学歴同類婚以外にも関連のある要因が多く、効果を見たい時のアウトカムとしては適切ではないかもしれない。学歴同類婚と不平等・階層性の関連を議論する際には、単純に学歴同類婚の趨勢をもって開放性を議論する、あるいは視点を次世代に向け、経済的な帰結よりも世代間における社会化などの効果に着目しても良いかもしれない。


文献
Pons, Pilar Goñalons, and Christine R Schwartz. 2015. “Trends in Economic Homogamy: Changes in Assortative Mating or the Division of Paid Labor in Marriage.” CDE Working Paper, University of Wisconsin-Madison: 1–59.




雑感:ロバストネスのチェックや仮想分布による同類婚の効果測定など、単純に要因分解をしている以外にも、問いに応えようとする方法をいくつも試みていて非常に質の高い論文だと感じた。

火曜日

午前中に明日のゼミの文献をまとめる。少し地熱。雨が強く降る中学校へ。本郷は雨は止んでいた。こくわできま並。本を借り、学割を手に入れ、濡れた靴の代わりにサンダルと靴下を買い、三友館で昼寝しながら印刷した文献を読む。6時半からLCS勉強会。終了後、院生室で内部労働市場の文献をまとめる。帰宅後レジュメの作成。

メモ、用いた変数の説明、係数の表示、変数名の適切化、一年のズレの確認。

明日はAASの準備と修論。

June 20, 2016

月曜日

日曜は午前中久しぶりにゆっくり実家で過ごす。途中で親が迎えに来て、弟のサッカーを見に小学校まで。そのあと、いとこが合流し、一緒に昼食。帰りはいとこに駅まで送ってもらい、3時半の電車で東京へ。5時過ぎに到着し、数理の要旨と、AASのスライドを作る。作り終える頃には夜も更けていた。

結構疲れがたまっていたのだが、月曜日は午前10時から寮の個人面談。御茶ノ水の本社で用事を済ませ、昼食をへて東文研で書類の処理。12時過ぎから作業開始。まず、日射の要旨を完成させる、誤字脱字などをなおす。AASのスライドを仕上げパネリストに共有する。最後に数理の要旨をほぼ完成させる。これで作業が終わったので、やや燃え尽きる。親に写真を送ったり、新幹線を予約したり、ホテルを見たり。4限のゼミ終わり後、脱力して学部生室に。7時過ぎに帰宅し、夕食を留学生と食べ、部屋に戻り、制度は社会学の文献とRSSMの論文を読んで11時。日射と合わせて、数理も要旨を提出してしまった。ジョイントフォーラムの要旨も提出、最後に修論の構成を練る。寝る。

女性の就労・夫婦の収入の相関の変化と世帯間不平等の関係


Grotti, Raffaele, and Stefani Scherer. 2016. “Does Gender Equality Increase Economic Inequality? Evidence From Five Countries.” Research in Social Stratification and Mobility: 1–36.

google alertがやたら送られているので何かと思ってらRSSMにかなり関連のある研究が更新されていた。
Accepted manuscriptなので、今後微修正加わるかもしれませんが、最近流行り?の要因分解を用いていることもあり、読んでみる。

様々な点で夫婦の同質性が高まっているというのは幾つかの文献ですでに指摘されており(Esping Andersen 2009など)、夫婦の同質性の変化と不平等生成には何らかの関連があるのではないかという問題提起がされている(Schwartz 2010など)。現代では多くの大人は賃労働に従事しているため、(経済的な)財の多寡はまず労働市場を通じて割り当てられるが、実際に所有された財は世帯で共有されると仮定すると、個人に配分された収入が世帯間でどのように分布しているかを検討することが不平等研究には求められる。

ただし、夫婦の収入の類似性の高まりが不平等を招くかについては経験的な知見が一貫しておらず、未踏の課題である(というのが私の認識)。本論文の問題意識としては、これまでの夫婦の収入の相関を見る研究では(おそらく女性の)労働参加と所得の類似性を混ぜて測定するか、あるいは(無業を無視することで)共稼ぎに分析を絞っていた懸念が表明されている。本論文では、両者は異なるメカニズムで生じるとされている。本論文の主張はこの点を踏まえるとクリアになる、すなわち「夫婦の収入の類似性の高まりは不平等に影響せず、女性の雇用は不平等を減少させる。」

先行研究のレビューを終えた上で、筆者は制度の多様性によって不平等の度合いも異なってくるという(最近の階層論のトレンドである)視点を提出する。その上で、Esping-Andersenのレジームにしたがって国際比較を行う(この点、筆者も限界として認めているが、労働市場、家族、国家などの異なる制度の影響がごっちゃになるというデメリットがある)。

分析にはLISを用いており、比較対象として選んでいるのはデンマーク、イタリア、ドイツ、イギリス、アメリカである。分析には無業と有業、有業の中で収入のパーセンタイルで5区分の合計6区分の夫婦によるクロス表、したがって36タイプの世帯に分割した上でTheil係数で分解を行っている。このあたりはBreenらの研究とほぼ同様の手順だと見た。いずれ、夫婦の学歴や就労状態による世帯類型を行ったうえで要因分解の手法によって、不平等の趨勢の変化を見るというのはやってみたいと思う。単身世帯を除いた上で(夫婦に着目しているので)、25歳から54歳に分析を絞っているのだが、この年齢で夫婦ともに無職の層というのは一体どれくらいいるのかは気になった。ただ、Breennのように単身世帯を分析を加えることはできるだろう(Absentのカテゴリを加えれば良い)。

June 18, 2016

帰省

金土日と帰省してます。一ヶ月前に帰っているけど、小学生の弟が会うたびに成長するのを見て、今はできるだけ変える時期だなと思い。

金曜は大学で作業、数理の報告の用意をしていて結構詰まっていた。ギリギリの時間に特急に乗り、帰省して夕食をすませる。土曜日は、朝早くに弟に起こされ、その足で床屋へ。髪を切ってもらい、その後は買い物に付き合う。途中で県庁近くで降ろしてもらい、筒井先生の新著「結婚と家族のこれから」を購入、スタバで読了し、その後作業。5時に帰宅して早めの夕食。あまり寝てなかったので軽く寝て、父が帰宅後に家族の時間。その後デニーズで作業。ほぼ1日かけてAASのスライドを完成させた。

June 15, 2016

アメリカにおける職業同類婚の分析

Kalmijn, Matthijs. 1994. “Assortative Mating by Cultural and Economic Occupational Status.” American Journal of Sociology: 422–52.

昔から気になっていたのが、今回職業同類婚を検討するにあたり再読。やはりきになるのは学歴ではなくなぜ職業か?に対してポジティブな答えを提出するヒントを見つけたい。

同類婚の社会階層論的な理解の定義のあと、筆者は職業を以下の理由で用いるとする。すなわち、経済的な次元と文化的な次元を含むものとして理解する。ここで、経済的な次元とはその職業ごとに見た平均的な所得(earnings)であり、文化的な次元は職業ごとに見た平均教育年数(years of education)となっている。最後まで、果たして教育年数が文化的な次元を代表するのかには疑問が残るが、筆者はこの装丁で議論を進めている。

要するに、職業の結婚表を作り、そこに職業ごとの所得と教育年数をパラメータとして投入した時にモデルのフィットは改善するかということをやっている。言い換えると、この二つに同類結合のメカニズムを分解して分布を説明しようとしているといってよい。

経済合理的に言えば、結婚は希少な資源を巡ったマッチングと理解される。ここでは、高い地位につくもの同士のマッチングが優先され、低い地位にいるものはたとえ高い地位との結婚を望んでいても、断念せざるをえない。かたや、結婚を文化的近接性から生じるものと考える場合、むしろ低い地位にいるものは同じ地位のものとの結婚を望むと考えられる。余談になるが、このあたりでブルデューが引用されているのは論文が出版された時代的な影響もあるかもしれない。

経済的なマッチング仮説には、時代による変化が伴う。いわゆるBecker-Oppenheimer論争に近づくが、男女の性分業が根付い状況では、結婚は男性の稼得能力と女性の家事能力の交換として考えられる。しかし、女性の労働市場への進出や稼得能力のポテンシャルが改善するようになると、女性の経済的な資源が結婚にとって重要になるという仮説を導ける(いわゆるSifting economic foundation of marriageというやつ)。

文化的な資源について議論した後、結婚市場でのマッチングは深津実性を伴うものであり、学歴などの社会的地位がバッジ(シグナル)として機能することを言及する。その上で、職業を採用することの妥当性として「仕事は個人の金銭的な展望の標識である」「現代の日常生活は職業によって組織付けられており、結婚候補者の職業は将来の生活がどのように編成されるかの指標となる」と述べる。

あくまで職業を選好要因から理解しており、機会構造の側面をあえて見ないでいるという印象を持つ(ただし、記述的な分析のところで職業ごとにintermarriageが異なるとしており、workplace effectの存在を示唆している)。データはセンサス1970と1980で、16歳から34歳までの若年夫婦かつ結婚後2年以内という分析対象に絞っている。データの制約上、同性カップルを捉えられないなどのデメリットはあるが、70*70の結婚表を分析するにあたって十分なサンプルを確保することができている。記述的な分析だけでも面白いが、ログリニアモデル(正確にはスケール化されたログリニアモデル)を用いて分析している。分析結果は文化的資源の方が経済的資源よりも重要であること、結婚が遅い場合の方が経済的資源が重要になること、1980年センサスの結果では、1970年よりも経済的資源が重要になってきていることが知見。


June 12, 2016

日曜日

人口学会二日目。前日よりは1時間程度遅く家を出る。未婚セッションに参加し、相変わらず若気の至りを言い訳に質問。人口学全く知らないのに、いつものように質問してしまってずれてる部分多々あったかと思うのですが、勉強させていただきました。終了後、前日のセッションで質問した報告者の人がわざわざ声をかけてくださり恐縮。帰りにysdさんと一緒に人口学会の感想など共有。

大学で階層論の文献を済ませ、渋谷で「走れ、絶望に追いつかれない速さで」を鑑賞。3ヶ月ぶりの映画、1年以上ぶりの日本映画(機内を除けばもっとか?)、4年ぶりくらいのユーロスペース。界隈で話題になっていたので、あと監督が同年齢ということで行ったのですが、よかったです。映画のメッセージはシンプルに、タイトルが表すように「走れ、絶望に追いつかれない速さで」に要約されるということでいいでしょう。若干時間が前後する構成で、特に後半の絵の部分は少女のくだりを思い出して結構ハッとしてしまいました。シーン割り(という表現でいいのでしょうか、素人なのでわかりませんが)が前半少し唐突かなという印象を持ったのですが、後半にかけて物語が展開するスピードが速くなり(この辺りは評価分かれるかもしれません、主人公の父親のあたりとか)、個人的には終わりまで集中力を切らさずに見ることができたという感じでした。

要するに、何も残さずに死んでいった友人をどう自分(たち)の中に意味づけるかという話だと思ったのですが、主人公が「どうせなら憎んでくれていた方がよかった」というのには、逆説的ですがそうだなと納得、自分が薫の死に全く関係ない方が辛いというのは、彼の死を自分との関係の中に意味付けようとする必死の言葉のように見受けられました。トマトを食べられるようになったり、高いところが苦手なのに最後には朝日に向かって飛ぼうとしたり、そういうのは薫の死から止まっていた主人公の人生の進展とみていいのでしょうか。ストーリーもさることながら、切り出した映像の美しさには高い評価が与えられるのではないかと思いました。すき焼きのシーンとかは、すごくおなかすきましたね笑 朝日だったり、鳥だったり、そういった自然的な要素が話を重層的にする鍵になる中で、あえて泥くさく、綺麗とはいえない工場、風呂場、公衆電話など、都市下層の生活の様子が繰り返されるのは、同じ東京といえど生活の異なる世界に招かれたような印象を受けました。とはいいつつ、貧乏大学生が部屋を一緒に借りてコインランドリーや戦闘使ったりという生活はまだあるのかもしれませんが、主人公が結局大学を中退して工場で働くとなって、かえって(卒業後の就職といった上昇移動を見込めない)下層的な生活と映ってしまったかもしれません。総じて、非常にシンプルで、綺麗で、同じ時代を過ごしているのだという隣接感を持った良い映画でした。

June 11, 2016

日本人口学会PAJ@麗澤

参加してきました。まず、院生非会員のセッション参加がたったの千円なのは非常に良心的だなと思いました。裾野を広げたいというのは数理と似ているのかもしれません(なかなか学部や大学院が充実していないという背景を考えると)。友達と雑談の中で、結構小さい学会だし、同業者(職場が同じ)人同士が多いのでみたいな話もありましたが、いろんな背景の人が入ってくることで議論もより盛んになるのではないかなという雑感を得ました。

結婚部会1-2に参加し、この数ヶ月取り組んできたテーマに関する報告もあり、個人的には非常に面白かったです。若気の至りで許してもらえるかなと思い甘えつつ、結構質問してしまいました。最後には、Fukuda先生とRaymo先生の報告を拝聴することができ、非常に貴重でした。久しぶりに英語で質問したので結構緊張しました。。。雑感としてはあまり因果性とか交絡変数にこだわらない(そういう分析は全然やっていいと思うんですが)かなという印象で、とはいえエコノメのトレーニング受けた人は例えば女性の就業と結婚の内生性が〜〜などいう感じの議論。サンプルは豊富だけど変数は少ないので、要因分解とかが好まれるのかも。まああくまで印象です。そういう幅の中で因果性にこだわる人もいれば、時系列的な記述にこだわる人もいるかもしれません。要因分解は勉強していないので難しく感じたけど回帰分析は割と素朴なのが多かったという印象。印象ばかりですね。

(同類婚業界的には)Fukuda&Raymoの報告は結構野心的だなと思い、複数の理論を持ち出して結婚パターンの変化を説明しようとしているのはあまり見たことないので刺激的だった。とはいえ雑感としては、日本においてはRaymo&Iwasawaの結婚ミスマッチ仮説がフィットするかなと。でも大卒女性の下方婚は全体的な結婚確率の低下を考慮しても近年は慎重傾向にあるようで、やっぱりミスマッチだなと思いました。ここで重要になるのは、この20年で増加した4年生大学の女性が昔と質的に同じかという点で、今の方が4大卒の異質性は高いというのがRaymo先生の見解で、私も同様です。

あとRaymo先生の別の報告も面白かったです。シンプルに、日本の女性労働参加率が米国のそれを上回ったというイントロの後に、それに対して配偶関係の変化(非婚化)がどれだけ影響しているかというもの。個人的には、結果はまだできてないということであがってなかった、最後の学歴の構成の変化が労働参加率の上昇には寄与していない(ただし全年齢なので、若年に絞ったりすると変わるかもということ、あと在学中に関してはもうちょっと考慮する必要があるとのこと)という知見は面白いなと思いました。個人的には女性の労働参加は非正規の部分が大きいのかなと思って、非正規就労増加の寄与には(初職非正規が増えたというのはあると思いますが)配偶関係の変化にはあまり寄与していないかなと思い、フルタイムのみの寄与はどうかなと思い質問したらRaymo先生もそこみる必要があるという回答。数は少ないんですが一方で離別・死別者も微増傾向かつベースラインとして労働参加率が非常に高いので、この層の寄与率も見逃せないのではないかと思った次第、これは質問しなかったけど。標準化法?というのはわからないんですが、構成比の変化を一部コンスタントにする反実仮想的な方法なので理解はしやすかった。

というわけで報告聞いて帰宅して寝てました。

金曜日はゼミで、前日の夜まで報告資料を作成していたので、ゆっくり目に起きる。うどんを食べて、ゼミに出て、その後修論を書く決心をした。

木曜日はイマイチな日、というのも前日調子に乗って午前3時まで起きてしまった(その日まで忙しくハメを外した)ため。地熱の報告に参加したくらいですか。

June 8, 2016

水曜日。

ひとまずWho marries whomを印刷中。今日は、10時半から勉強会。マルクスの章で以前とは違った雰囲気。お昼にこくわがたに4人で行き、自分はきまぐれ。そのあと三友館で文献を読み、4限の授業へ。メモには残しているが、なかなかためになる回だった。終了後、17時過ぎから地熱ワークを19時半過ぎまで。そして本の印刷。

June 7, 2016

さすがに1週間の記憶はない。

もう1週間も書いてませんでしたか。いやはや。地熱で結構死んでました。
今日(火曜)は10時から地熱のミーティング@駒場。終了後、降ってきた仕事を済ませて図書館で文献を読む。15時半に新橋に向かい、リーディング関係の面談。終了後、本郷に行き、17時45分過ぎから別のミーティング。以下の2点が収穫。(1)分析上のノイズだと思っていたことが実は研究するに値するものであること、(2)自分の分析のスタンスに自信を失う必要はないということ。教育系の学会で一つ報告するネタが思いついた。18時半から研究会、途中で水曜の勉強会の文献が住んでなかったのでおいとまして消化。夕ご飯はみんなでこだわり屋。昼はなす並。久しぶりに駒場の食堂に入って、5、6年前の自分に想いを馳せる。あの時なりたい自分とはなんだったのだろうか。よく分からない。ただ進むしかないんだろうな。色々不安はあるんだけど、細かいレベルで。総体としては自分は結構楽観的で、なんとか研究の道で食っていけるだろうくらいに考えている。そのあたり真面目に考える人は逆に残らないのかもしれない。僕は、自分の人生なんだから無駄になっても誰も困らないでしょうくらいの適当さなのですが。まあ、頑張ります。

月曜日、寝起きが悪い。4限に合わせて登校。こくわがたは閉店。ゼミ終了後に疲れてしまった、19時に荷物の受け取りがあることもあり早めに帰宅。文献を読む。

日曜日、起きて、午前中に関東社会学会に参加。同期の学会デビューを見届け、階層部会に。終了後、大学に行き地熱の分析を進める、作業を片付けて、月曜の文献のレジュメに取り掛かる。修論検討会の件を進めた。昼ごはんは小諸そば。夕ご飯は一圓の餃子といせや。食べ過ぎたかもしれない。連日作業で疲労がたまっている。日記を書く気にもなれない。

土曜日、飲み会明けで疲れている。飲んでいないのに三次会まで伸ばすと結構疲れるのだと感じる。まず、コンパの忘れ物を取りにピアンタに。近くの文房具屋の看板が工夫を凝らしていることに気づく。 地熱をやりたくない気持ちで、水曜の文献を読む。Coopの件を進めた。ある程度地熱を進めて、帰宅。(おそらく)ご飯は寮で食べた。そういえば、筋トレをしたんですね。だから遅くなっていたのだった。

金曜日。大学に行くまで(何かの)作業。昼から卓球。2時間結構汗を流して疲れる。そのあと、文献を411で読んで経済社会学の勉強会。終了後、そのあとコンパ。二次会、三次会といって帰宅。学部生若い。二次会の白糸で、雑談からやや社会学内部の話。白糸では、かつて僕は研究室の愚痴をぶつける側だったような気がするのだが、今では研究室の慣行や秩序を擁護さえする側に回っている気分だった。同じ環境にずっと身を置くとということの帰結の一つだろうか。三人で行った三次会の三蔵では、学振なり投稿論文なりの労の多さを省みる。酔うのは酒なしでもできますね。消化不良すらも感じないような、淡々と過ぎる日々。

木曜日、12時からISS PhDワークショップに参加。みんな政治学の人で結構アウェイ感を感じた。3週間後に報告するのが結構緊張。終了後、地熱ワークでAPIにトライ。結果としてあまりうまくいかず、駒場に行く。研修企画のミーティングで、リーディングのみんなと久しぶりに真面目に話す。そのあとのムスカンの夕食も楽しく。人と話す1週間。

June 5, 2016

Who Marries Whom?

学歴同類婚の増加→不平等の拡大に関して、一つの根拠としてBrossfeld and Timm(2003)341-342から引用。太字は私によるもの。

H.-P. Blossfeld and A. Timm (Eds): Who Marries Whom? Educational Systems as Marriage Markets in Modern Societies Dordrecht: Kluwer Academic Publishers, 2003

"What is the relevance of these structural changes for social inequality? Since education is the most important determinant of occupational success and it is connected with valuable cultural resources, an increase in the formation of couples with equally educated partners and educational homogamy implies a rise in social differences between couples and families in modern societies. Social inequality engendered in individuals' life courses is further enhanced through couple formation and marriage because individuals then pool their advantageous or less advantageous socioeconomic resources , respectively . An increase in homogamy therefore enhances the inter-household distribution of economic well-being as well as class and status in modern societies. This is particularly true when women's labor force participation is increasing and the whole family system moves from male breadwinner towards dual-earner structures (Blossfeld, Drobnic 2001). The cumulative advantage within some families and the growing status differentiation between families in the course of increasing educational homogamy is also very likely to lead to a growing inequality of opportunities among the children of the next generation. These processes have to be studied in more detail in the future."

June 1, 2016

水曜日

4時に寝て9時に起きるあまり良くない生活。朝から分析して、11時半に家を出て、こくわがた。食べ終えて、大学に行き文献を読んで、階層論のゼミ。そのあと御殿下で筋トレ、下半身を中心に。終わったあと、分析。帰宅して夕食、分析、日記を書いて寝る。