November 29, 2016

Sharing Economy

月曜日は修論を書いて、4限のゼミで相談、先生のコメントを踏まえて修正して原稿を友人に送るまでやる。そして深夜から書類作成。これが4時くらいまで続き、翌朝の通学は断念。11時頃起きて、おでんを食べたりしながら(近所の弁当屋の弁当が売り切れてた)、書類を書く。2校分提出してずいぶん脱力、5時過ぎから作業を再開して、6時前に家を出る。7時から、以下のセミナーに参加。

The Geographies of the Sharing Economy (IHS Project 5: Critiquing Diversity Seminar Series)

このセミナーに参加した動機は、シェアリングエコノミーが都市空間や都市の経済を変容させていく過程について関心があったのだが、報告内容はそうした予期とはやや異なる展開に進んだ。報告では、具体的なフィールドの説明よりも、Airbnbのホストに対してインタビューを行った調査から、こうしたサービスに参加する個人が、見ず知らずの他人を自らの家に泊める過程で自身のアイデンティティや主観性に対してどのような変化を経験するかであったり、観光産業に広く浸透している評価システム(rating system)がAirbnbのようなサービスに対して持つ意味などが報告された。個人的に興味深かったのは、Airbnbでは評価の対象がホテルやサービスではなく「人」そのものであるという点だ。ホスピタリティ自体が評価の対象となるが、それを提供しているのはホテルの従業員ではなく、所有者であり、居住者であり、ホストである個人である。評価が個人に直結するため、Airbnbなどのサービスが個人の自己認識に対して与える影響は大きいという。このように、評価システムの中で規格化される観光産業の中でも、Airbnbのようなシェアの論理に支えられた行為は異なる位相にあることが示唆された。
セミナー自体は非常に興味深いものであったが、私自身の関心から、今後以下のような点についての検討がなされることを願っている。今後、インターネットを介してますますシェアの論理に支えられた経済活動が増えていくだろうと考えられる。観光産業にかかわらず、Uberなどのシェアリングエコノミーに分類されるサービスが日本でも普及し始めている。これ自体は、グローバルな伝播過程をたどるだろう。気になるのは、そうしたサービスがどのような土着化を経るかである。例えば、日本でAirbnbのようなサービスを展開しようとしても、法的な規制から北米やヨーロッパとは異なる展開を見せるかもしれない。今回の報告では、調査対象値の具体的な設定について述べられることは少なかったが、今後は異なる地域によるシェアリングエコノミーの普及過程の比較が検討されてほしい。
もう一つは、こうしたシェアの論理を一つの文化消費として捉えた時の方向性である。少なくとも日本では、シェアの論理に支えられた行為には世代差があるように思われる。若い世代は、身近な友人たちとシェア的な行為をすることにためらいは大きくないと考えられるし、その延長で、シェアリングエコノミーのサービスに積極的にコミットするかもしれない。シェア的な行為を一つの消費として捉えれば、そこには人口学的な特性の差があるだろう。いったいどのような特徴ー例えば学歴や年齢、エスニシティ、政治的態度ーを持つ人がこうしたシェア的な文化に接するのか、そうした研究が出てくることを願っている。

November 25, 2016

どたばた

なぜか昼に三つ予定が入る。11時半の予定を終えた後、昼は友人と一緒にご飯。Emmaという親子丼の店(夜はお酒を出すらしい)、今まで全く知らなかった。こないだの3万円の話とか、いろいろ。その後、郵便局の用事を済ませ、13時からとある先生とミーティング。単純に地熱の分析で必要なことをレクしてくれる予定だったのだが、あれやこれや話し、最後には3本くらい論文のネタが出てきてすごかった。地熱を専門にしようかな...

November 24, 2016

残すところ今年もあと5日ですね。
という感じの気分です。営業再開ということで、いろいろと遅れていた作業に戻ろうとするとその反動で少し疲れてしまった1日。積雪もありました。研究会もありました。本当は個室があって、そこで研究したいのですが、なかなか難しいところです。
休んで、明日に備えます。

写真は朝撮った井の頭公園です。

November 23, 2016

転換

タイトルに特に意味はないです。

修論を書いてます。そして、おおよそめどが立ち、最近はストップしてた仕事も再開しています。徐々に、俗世間へと戻っていければと考えています。そんなこんなで、夕方までは修論の修正、そのあとは事務作業という1日でした。祝日の方が、通勤時間の乗客がおらず通過駅も増えるので、毎日祝日にしてほしいくらいです。ただ、祝日だと本郷近辺でもご飯に困るので、その点だけ厄介ですね。

いろいろと人にお願い事をしている最中で、本当に時間を割いてもらっていると感じます。なんとか、結果で応えたい。そう思うこの頃です。徐々に、日記も再開したいと思います。

November 22, 2016

男女の学歴差逆転仮説

最近流行っているトピックの一つ。先進国のほとんどでは男性よりも女性の方が高等教育に進学する割合が高くなっており、構造的に伝統的な上昇婚が不可能になってくる。
高学歴女性がとる選択は、上昇婚志向を維持するか、それとも下降婚を許容するようになるか。前者に従えば(日本のように)未婚化(=非婚化)が生じるが、後者があるとすれば、下降婚が増える。この分野に関してはvan Bavelがリードしている。

Van Bavel, J. 2012. “The Reversal of the Gender Gap in Education and Female Breadwinners in Europe” edited by W. Lutz, K. S. James, V. Skirbekk, and J. Van Bavel. Vienna Yearbook of Population Research 10:127–54.

さて、このトレンドがグルーバルに見られるのかを検討したのが、本日early viewで届いた以下の論文。

Esteve, A., C. Schwartz, and J. Van Bavel. 2016. “The End of Hypergamy: Global Trends and Implications.” Population and Development Review 42(4):1–11.

要約としては以下の通り
・2010年時点の25–9歳の男女では、139カ国で女性の大卒割合が男性より高い。
・国ごとにみた女対男の大卒比と夫より学歴の高い妻の割合は正の相関で、男女の学歴差の逆転は未婚化ではなく妻下降婚を増加させると考えられる。
・ヨーロッパでは、同類婚・妻上昇婚と比べ妻下降婚カップルで女性の方が稼いでいる割合が高い。

最後の点は興味深い。おそらく日本だと、稼得能力にそこまで差はないような気がするし、例えば無職割合で見ればほとんど同じような気がした。結局、女性の下降婚が増えるというのが、ジェンダー平等をもたらすのか、それともジェンダー平等の結果としての下降婚増加なのかという点が鍵になってくると考えられる。

November 11, 2016

金曜

最近また寝つきが悪くなり、5時ね11時起き、昼に大学ついて、午後から研究会、もどって試験勉強して、帰宅後修論を書き修正。効率は良くないと反省したので、今日こそ早く寝る。

November 8, 2016

家族社会学研究に論文掲載

家族社会学研究最新号に拙論「学歴同類婚の世代間連鎖とその趨勢」が掲載されています。
昨年の日本社会学会で報告したものを論文としたものです。なお、本論文は2015年3月に東京大学文学部に提出した卒業論文「現代日本における結婚の変容」の一部を大幅に改稿・編集して投稿したものになります。完成に至るまでに、多くの方のアドバイスを頂きました。字数の関係で謝辞には書ききれませんでしたが、この場を借りて厚く御礼申し上げます。