September 20, 2013

都市(9月21日)


今日はNational Football Museumに行ってきました。

僕が二日連続で遠出するなんてかなり珍しいのですが、おかげで街の交通事情にも詳しくなってきて、今度市内中心部を散策するときは、どの手段で一番効率的かを考えることができます。

話がずれてますが、旅をするときは独りでものを考えながら歩くのが好きです。何日も同じ都市に滞在する際には、同じ道を歩くことがあると思いますが、二度目、三度目になると、道の、店の、人の見え方も変わってきて、だんだん自分が街にとけ込んでいくのが、感覚的に分かるのが楽しいです。

もちろん、旅人は街にずっと住むことはないし、街にいるほぼ全ての人が旅人よりも街に長く滞在しているので(それでも、街を知っているかどうかは滞在歴とそこまで相関しないと思いますが)、旅人が街を歩いて分かる感覚は、もしかすると他の人も共有しているかもしれない。

逆に、彼らがいないと旅人が抱くこの感覚は成り立たないのではないかと考えると、街も生き物なのかなと思います。



さて、マンチェスターは三日から一週間滞在するとに適した都市だと思います。一日が市内の名所を巡り尽くすことはできませんが、一ヶ月も滞在する程の街でもない笑

やっぱり、(いったことないけど)ロンドンとは違いますね、東京とも違う。東京は、例えば新宿と渋谷の間にも代々木や原宿といった比較的小さな街が複数あって、街の終わりが見えないのですが、マンチェスターは終わりがあります。そしてその終わりは、一週間もあればおおよそは把握できる。

また、マンチェスターは5年後に来ても、街のほとんどが変わらず残っていると思わせてくれる。飲食店が変わったり、新たな建物ができていることはあるでしょう。しかし、古い建物は残ったままでしょうし、人が移り変わるといっても、そこまで激しくはないでしょう。人の流動性という点でも、東京みたいな大都市とは異なる、でもイギリス第二の金融都市と呼ばれるくらいには規模のある都市。

街を歩いていて、これ10年前もあったろうな、と思える建物ばかりなんですね。もしかすると、自営業の比率はこの30年の統計をとってみても、そこまで変わらないかもしれない。自営業がどれだけ規模の経済に負けて衰退するのかが、ひいては都市を大きく変える要因になると思うのですが、マンチェスターには大規模なショッピングモールができても、古くからの店が変わらず残りそうな雰囲気があります。

そういう、昔からここに住んでいる人(Mancunian)が辿ってきた軌跡をなぞるのが、さっきの街にとけ込む感覚に近い。それを歩いている瞬間々々に見つけると、考えるのが楽しくなる。そして、その感覚に至るのが、マンチェスターを歩いていれば一週間ということ。これくらいになると「旅した」って思えるようになれる。

もしかすると、もっと違う見え方を一ヶ月後、半年後にしているのかもしれませんが、とりあえず言語化できるくらいには、自分の中で感覚として根付いているのです。

サッカーの話は各ネタがないであろう明日で笑

September 19, 2013

9月19日


今日は産業科学博物館 The Museum of Industry and Science (MOSI)に行ってきました。
このMOSIという施設はMOSI通り、イギリスの産業と科学技術の発展の歴史を描いています。ヨーロッパなので、入場料はかかりません。



ロンドンにも同じ施設があり、マンチェスターに分館があるという感じですね。航空機を展示しているゾーンや、19世紀の産業に焦点を絞ったゾーンなど、5つの展示場に分かれています。
地球の歩き方では所要時間二時間と書いてあったのですが、とても二時間じゃ回りきれないくらい、細部まで工夫を凝らした施設だったと思います。わりと文字による背景説明が多くて、全体を通して見てみるとイギリス近代史が概観できるようになっているのでしょうか。

写真は全てFBにあげたので、詳細はそちらをご覧ください。

イギリスが第二次大戦後、日本から調査のために没収した神風特攻隊の航空機も展示してありました。例えば、日本の国立の博物館は中国が所有していた武器や戦車などを展示しているのでしたっけ、これも戦勝国がなせる業なのでしょうか。会場にはフランスやドイツの航空機もありました。


産業革命のゾーンには、マンチェスター-リヴァプール間を走った世界最古の鉄道駅が再現されています。マンチェスターが発展していく背景には運河にほど近いという地理的要因もありますが、コットン産業が重要なのは言う間でもありません。Warehouseのゾーンには、Mill industryの機械が一部は動きながら展示してありました。

これ以外にもマンチェスターの歴史をローマ時代からさかのぼる水道設備をテーマにしたゾーンなどもあり、本当に盛りだくさんでした。

帰りにお土産屋によったら、マンチェスターの産業発展に関する論文集が半額で売ってあってので衝動買いしてしまいました。


John V. Pickstone ed., 2007, The History of Science and Technology in the North West (Manchester Region History Review)

このあと、早歩きで大学に戻って、バスツアーに参加してきました。
1時間半にわたってマンチェスターの観光名所を案内するツアー、フットボールの聖地、オールドトラフォードも通りました!

ぜひ香川選手が活躍しているところを是非みたいですね。

マンチェスターには二つのターミナル駅があり、それらが中心となって商業地区が形成されています。ピカデリー駅は大学からも徒歩で行くことがかので、オリエンテーション期間には無料のシャトルバスも運行していたので何度か足を運んだのですが、もう一つのターミナルであるビクトリアには今回初めて立ち寄りました。

ピカデリーに比べて落ち着いているというか、昔ながらの店が多く、こっちの方が好きな店が多そうだったので、今度行ってみたいと思います。ピカデリーは若者カルチャーの発信地ということで渋谷、ヴィクトリアは古い百貨店なども立ち並ぶ銀座みたいな感じでしょうか。


というわけで今日はいろんなところを見てきました、心なしかテンションも高めです。他にもinternational societyに行って日本語の授業を持つことになったり、夜ご飯の後に卓球をやったりしたのですが、これらはネタがなくなったときにとっておきます。


9月18日

サッカーをしにいってきた。

僕が住んでいる寮はVictoria Campus(といっても寮しかない)なのですが、そこからさらには中心部からはなれたFallowfield CampusにArmitageという運動施設があります。

広い。

学生は9ヶ月100£ちょっとでここのジムを利用できるのですが、僕の寮からだと30分ぐらいかかるため、通うことはないと思います。
寮単位でサッカーのリーグがあるのですが、それが始まる前のフレンドリーマッチをするということで見学がてらついていきました。

しかし、

プレーさせられた:;(∩´﹏`∩);:(真顔

あんなシュート当てられたらけがします、もう行きません←

たまには食事の写真でも。



寮の夕食です、一応、毎日献立が変わります。ただ、変わるのはメインだけで、副菜は常にジャガイモに手を加えるか、または何も加えないばかりです。

ちなみに、僕はこの建物に住んでます(この写真の真ん中です。)。



おしまい。

September 17, 2013

一週間の出費


9月12日
ベッド 20£
9月13日
インスタントコーヒー 2£
ビール 8£
9月14日
栓抜き 1.5£
お茶 1£
9月15日
ハンガー 2£
昼食 4.60£
バス代 1.10£
9月16日
下着 8£
洗剤 4£
飲み物 1£
9月17日
パン 70p

50.2
ほかにも何か買っているはずだけど忘れた。。。まだ外食一回しかとってない。

917


今日は留学生のために大学が用意したMentor Groupの集まりにいってきて、そのあとサークルオリ的なものに顔を出した

Mentorはマン大の二人で、留学生に日本二人、豪二人、スペイン一人、ほかにもグループに入るけど、今日来たのはそれだけだった。

Unionの中にあるBarで(といっても何も飲まないし食べなかった)自己紹介。すごく騒がしい中で英語を聞き取るのはつらい。結構それだけで疲れてしまった。

そのあと、サークリオリみたいなSports Fair とSociety Fairに行ってきた。若い頃を思い出した。同時に、自分は若くないんだと悟った。ああいうのはどこの大学でもあるんでしょうかね。

今日は天気も悪くて(いつもだけど)、はやめに帰宅。本でも読んでます。

September 16, 2013

9月16日

今日は手抜きです。

今日は、朝ご飯を食べた後、ライブラリーツアーに行こうとしましたができませんでした。

行きたかったのはJohn Lylandsという図書館なのですが、僕はこれをMain Lybraryの別名だと思っていました。
しかし、マンチェスターにはもうひとつJohn Lylandsという図書館があります。
Main Libraryは大学中心部にあって、徒歩20分くらいですが、後者のJohn Lylandsはさらに20分くらい歩きます。
僕はMain Libraryのツアーに行きたかったのですが、集合場所(大学中心部のUnivesity Place)に行くと後者だと言われ、かつ図書館に現地集合と言われました。
なので、ツアーはあきらめて、博論を閲覧しにJoule Libraryにいくことにしました。

ちなみに、その前にArthour Lewis Buildingという社会科学の各学科と地理学、そして開発学科が設置されている建物へ行ってきました。
4階がSociologyの部屋になっていて、スタッフの写真が飾ってありました。(中へはまだ入れませんでした。


Nick Crossley は二列目の右から三番目にいます。

それと、Alan Gilbert Learning Commonsという24時間開放されている学生の自習用の建物にも行ってきました。
一つのフロアだけでも、コモンズの2倍、それが4階まであるとても大きな建物で感動ものでしたね。最近できたばかりでとても綺麗だし、ソファもおしゃれです。


これらを巡った後で、目的地であるJoule Libraryへ。ここは、市内中心部(ピカデリー)にほど近い、大学としては北にあるところで、同じ建物には建築や工学の学科があります。


博論を三つ程みて、帰りました。途中でバス停が分からなくなったら、工学を学んでいる二年生の子に助けられました。感謝。





September 15, 2013

9月15日


Today was a short trip to city center with some Japanese and Mancunian.

We gathered at Student Union, which is located at the center of the university. All of them there seemed to be Japanese, but two of them are from UofM's Japanese study course, having their origin from China. Both of them spent one year in Japan as a exchange student, and they told their experiences in Todai and Kyodai in fluent Japanese, almost perfect.

Tanking a coach, we were heading for Piccadilly station, the most crowded area in Manchester.

Maybe some description on Japanese is also necessary. Out of 7 females and 2 males, 3 of them are from Ocha-dai, and others are from Todai, KO, Kyoto, Kwansai, Osaka and Doshi-sya for each. A man from KO law and a woman from Ocha are good in English, others are enough for simple conversation. It seems that some of them enjoy traveling, not used to life in Manchester. They may not go out and buy some foods or utensils alone. Is this distorted view on people rooted in my aging? Not sure, but anyway, I was feeling complexed towards their innocent behaivior.

First we went to a mobile-phone shop, only 3 of us bought it though. The KO boy studying international politics are not only speaking English well but very discreet. I could talk with him in my usual way.



After buying some commodities in Wilko (http://www.wilko.com), we had a lunch at food court of that building. A woman of Manchester recommended me to try "Jacket Potato" and I followed her. As a foregone conclusion, I determined in mind, NEVER TAKING THIS.


"I WON'T TRY AGAIN"

Interestingly, this food court is almost the same in that of Japan, it is in the shopping mall holding many young and parents with children, and fast food restaurants such as McDonald's or Kentucky compose it.



If shopping mall and food court have some attractiveness for everyone in the world, this will be a topic of sociology of culture and consumption.

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Yes, studying culture and consumption in sociological perspective is a one of the research initiatives in the department of sociology, university of Manchester. Scholars in class analysis and sociology of culture are publishing many articles on cultural consumption in Bourdieu's perspective.

Mike Savage, who is in LSE now, and Fiona Devine, who is director of this department had a focus of attention this year, when they released the result of British Class Survey. This is the first national social survey in U.K from Bourdieu's perspective. Also, Nick Crossley and Alan Warde are trying to combine social theory and class analysis in empirical studies.















Fiona Devine, Mike Savage, John Scott, Rosemary Crompton, 2005, Rethinking Class: Culture, Identities and Lifestyles: Cultures, Identities and Lifestyles, Palgrave Macmillan.


Bennett, T., Savage, M., Silva, E., Warde, A., Gayo-Cal, M. and Wright, D., 2009,  Culture, Class, Distinction. London: Routledge.







9月14日


9月14日

平日のノリで食堂に向かうと、朝食が11時15分からだと知る。ブランチってやつだろうか。僕は10時から12時までCore Presentationがあったので、ひとまずご飯を食べずにUniversity Placeに向かった。

予約制だったから結構しっかりしたものかと思ったら、全然そんなことはなかった。だいたい聞いていた説明を口頭で再度、ということで、しかもウェブでも中継してたみたいで、どこに直接行く意味があるんだ()、朝食が12時半までなので駆け足で寮に戻る。


左がUniversity Placeで大講義がおこなわれるTheaterがある。右はWhitworthという建物で、中にパイプオルガンなどがある。


 

University Placeの中、一階にはカフェもあって軽食をとることができる。右は中にあるお土産屋さん。

寮から大学の中心部までは徒歩で20分くらいかかるので、バスを使ってもいい距離だと思う。ただ、まだ自分が授業に使う教室がどこかもいまいち分からないので、まだ歩いている。あと、考えながら歩くには適当な距離なので、このまま歩き続けてもいいかもしれない。

朝食を,今回は時間がなかったので一人ですませると、部屋に戻って読書をしてた。そのとき、gmailに「ふさぎ込んでるのが君の人生か?違うだろう!」みたいなメールを寮の管理人がよこしてきて、心を読まれている気がした。多分、全員に同じメールを送っているのだろう。Browzerというマンチェスター大学のスポーツやイベントを載せているサイトを紹介するものだった。

実際、授業が始まったら違ってくるかもしれないが、人見知りの外国人にとって(まあ半分以上外国人なんだけど)、寮の人ととるコミュニケーションはややむずかしい。会うのが食堂に限られる(もちろん、酒を飲んだり受付辺りでだべる人もいる)ので、一度あってバイバイ、を繰り返す感じ。まあ、そのうち仲いい人が見つかるとプラスに考えよう。


7時前になって買い物をしに寮を出た。普段右に曲がって大学に道を左に行ってみたら、ムスリム系の店が建ち並ぶ通りになっていた。通り自体はOxford Roadと同じなのだが、一気に雰囲気が変わる。ハラールフードの店や水タバコの店ばかり、違う国に来たような錯覚を覚える。
スーパーで歯磨き粉を買ったので少しぶらぶらしてたら、暗くなり始めてて、一人で歩くのは少し危険な雰囲気になってきた。メインの通りだから大丈夫だと思ったが、その後いったスーパーで同じ階のマレーシアの子と会って、やはりここら辺は一人で歩いちゃ行けないと助言された。

この子は本当に優しくて、この辺りを歩きたかったら誘ってくれと言ってくれる。ただ、1995年生まれである(´・ω・`)

 

暗くなると町の雰囲気もがらっと変わる。


9月13日


9月12日に到着してから2日経った。

9月13日

平日の朝ご飯は午前7時15分から9時半までとなっている。だいたい8時前に合わせて食堂に向かったところ、部屋が近いマレーシアの子とその友達と三人で食べることになった。

惜しむらくは、自分が人の名前を覚えられないというとこで、ジャクソンとジェイソンとジェイムズ、彼の名前はどれだったか分からない。多分ジェイソンだと思うんだけど、まあメールするときに分かるからいいかと思っているけど、情けなくなるな。覚えられないのを、聞き直せないこと両方に(´・ω・`)

二人ともブルネイの高校を卒業してマンチェスターに来ている新入生。寮には交換留学生(1学期から1年)もいれば彼らのような正規の留学生、さらには国内の学生もいるので、食堂の中は結構多様なことになっている。

食堂はバイキング形式だ。朝食は結構しっかりしてて、毎回目玉焼きとベーコン、ソーセージはある。日替わりでハッシュドポテトや他の肉料理があったりして(というか、じゃがいも料理が多い)、イングリッシュブレックファーストの評判は確かなものだった。そのかわり、夕飯はテンションが下がるくらいにはまずいけどw

新入生全てが参加するCore Presentationは会場の規模の問題から3日に分かれている、僕は土曜日だったので、金曜の午前中は暇になっていた。そこで、学生証を作りにキャンパスへ。

今回はパスポートとビザを見せれば割と簡単に作ることができた。ただ、Tuition Payingをすませていないのだけれど、僕は納める必要がないので大丈夫なはず。。。銀行口座を作るにも在籍証明が必要なので、Student Centre(そういや、centereじゃなくてcentreですね)、学生支援課みたいなところに行って(道が分からなかったので中国人の修士の学生に声をかけて連れて行ってもらった)、証明書もゲット。

午後の留学生向けの説明まで時間があったので、学生証を使って図書館に行ってみた。Main Liraryは大学の中心部にあって、色ごとに蔵書がゾーニングされている。社会科学はブルーゾーンらしくて、いくつかの本をリストアップしてみたが、半分くらい見つからなかった。この図書館はツアーをやってくれないので自分で勉強しなくちゃ行けないみたい、Mainなのに。。。

その後、いくつかのオリエンテーションを終え、夕食までの時間を市内散策に使う。ピカデリーがあるほんとの中心部までは結構遠かったので、ぶらぶら歩いてたどり着いたチャイナタウンの店をちらほら。ずいぶん立派な門があったり、看板が中国語で書かれていたりと、それなりに歴史があることを感じさせる。ビールを飲むのに使う栓抜きが欲しかったので、スーパーでそれらしきものを買ったら、おばちゃんから「それ火鍋に使うやつよ」と言われて、引っ込まれる事態になったが、それでも栓抜きに使うんだとごねて購入(1.5£)

 

オリエンテーションの図。なぜか会場外には卓球台が。












 

門はでかい。中国食料品店には日本酒やポッキー(?)も。


となりはLGBTの通りのような気がする。
















イギリスの交差点はこんな感じ。歩行者用の信号がないところも多く、あまり新設ではない気がする。

30分くらい歩いて帰宅。夕食は同じ階のルーマニアの子と食べた(気がする)

栓抜き、見事ビールを開けられた。しかし、多分本当の使用方法とは違うんだろうというのは察することができる。。。


September 13, 2013

一日目


マンチェスターに到着したのはずいぶん昔のことのように思えますが、まだ一日しか経ってませんね。

まず、到着して最初かつ最大の関門、入国審査(さすがに写真は撮ってない)

いや、ビザ貰えて安心してたのでまたミスしてました。
何をやったか、というかやらなかったかというと、必要な書類を持ってくるの忘れてました笑

ビザ(パスポート)以外にも、マンチェスター大学のtranscriptが必要と書いてあるのを、入国審査時の列に並んでいるときに発見するのもアレなのですが、入学証明書のたぐいはビザの申請のときに提出しているので大丈夫だと思って自分の番を待ちました。

しかし、入国審査で留学生の人が必ず何かが印刷された紙を審査官に見せているのを見て、これはCAS(イギリスの大学がUKBA UK Border Agencyの指定する書式に従って、学生に与える入学許可証)だと確信したときには、次まで順番が迫ってました。

パスポートだけ見せて、CASは失くしました()と言ったら、「ダメ」といわれ凍り付く、少し話して、マンチェスター大学のStudy Abroad Programできましたと言って、なんとか通してもらえることに。もちろん審査官の人は不満顔でしたし、審査官によってはもっと厳しかったかもしれません。まあ、ビザにCASの情報はあるはずなので、二度手間だと思うのですが、一応、持っていった方がいいなと、というかUKBAのサイト、ちゃんと見ないとダメですね汗

こうして、無事入国して無駄な達成感を味わう。

達成感にあふれる私を待ち受けていたのは歓待だった。マンチェスター大学のオリエンテーションスタッフが、入り口付近で待っていてくれた。














荷物を運んでくれるスタッフ(僕のではない)

バスで各寮まで運んでくれるサービス、ひじょーにうれしかった。
ところで、イギリスの家って、どれも同じように見えるのだが、自分の一軒家が隣と同じデザインで、はたして嬉しいのだろうか。












そして、午後3時過ぎにDalton Ellisに到着。
鍵を手に入れ、入ってみると想像以上にでかい。ベッドと棚、クローゼット、机があるのに、この広さ、どうやら、Basin(洗面所)が共用の分が部屋の余裕になっているらしい。今まで住んできた部屋の中で一番広くて驚いた。


扉の次には扉が(右上) 窓も二つあって日差しが入る(左上) ベッドも大きい(੭ु˙꒳​˙)੭ु⁾⁾(左下)部屋の外には共用のキッチンも(右下)

そんなこんなで、荷物の整理も終わって、食堂で夕食を食べることに。
昨日のことなのに大部分を忘れてしまったのだが、阪大と関学の女の子、あとシンガポールの子とご飯を食べることになって、前の二人がNHS登録のための用紙を記入していないというので、それを手伝ったあとに買い物に行った(と思う)。ちなみに、少し遅れて4年目(修士一年目)正規の日本人学生がきて、彼女は二個上のigcさんから僕を紹介されていたという。(僕も、その人がいると教えられていた。)

買い物のとき自分はお金を持っていなかったので、帰った後にもう一度スーパーを巡ってシャンプーとリンス、それにビールを購入した。酒を飲んだら一気に眠くなったので即倒。


ドバイからマンチェスターまで


マンチェスターまでの道のりです。


前回の続き。

そのあと、また7時間かけて(ほんと、直行便かフランクフルト経由の方が良かった。。。)マンチェスターへ。ここから日本語スタッフはいなくなるので、ちゃんと英語を聞いてなくてはいけないターンになる。

ドバイにいる時間は短かったのですが、随所に成金オーラのであるバブリーな空間で、トランジットで来た貧乏大学生との対比はなかなかのものでした。


まずドバイに着いたら、バスでずいぶん長い間運ばれる。



20分くらいのせられただろうか。無事トランジットの場所につく。とはいえ、出発まで2時間以上あったので、少しぶらぶらしてみようと思った。驚くことに、深夜3時過ぎなのにもかかわらず、店はほぼ全て開いていた。この点、成田ってどうなんだろうか。

ただ、売ってるものは宝石や高級ファッションや金の延べ棒ばかり←なので、手が出ないし、出そうとも思えない。UAEの通貨であるAEDの円とのレートも悪くて(1000円で33AED、コーヒー1杯19AEDだった)、お土産を買おうにも買えなかった。結局,コスタコーヒーでのんびり過ごすことに。


機体のトラブルか分からないが、20分程度遅れてドバイから出発する。
今回も機内では映画を見ようと思ったのだが、たまには童心に帰ろうかということで、『モンスターズ・ユニバーシティ』を鑑賞。
『モンスターズ・ユニバーシティ』(Monsters University)

川口アリオでやたら宣伝を見たので、気にはなっていたのだが、どうやらScaring Monsterにあこがれを抱いてMonster's Universityに入学したマイクが困難を乗り越えながらScareになっていく物語らしい。

舞台が大学なので、入学当初のシーンなんかは、これからマンチェスター大学にいく自分もこんなことやるんだろうなと重ね合わせてみてしまった。日本人が日本の大学と米(英)の大学の違いを知るにもいいシーンは多かったように思う。

全然Scareではないマイクはサリバンと授業中に喧嘩をしてしまったことが災いして、学部長からScaring Programから去ることを告げられる。しかし、マイクは学長とScare Gamesという5人1組のチームの対抗戦に勝てばProgramに復帰し、負ければ退学するという賭けに出る。物語はサリバン含め6人組が協力してGameに勝とうとするのを過程を描いている。

結局、マイクとサリバンは退学になるのだが、回り道をして彼らはMonsterになる。このプロセスが最後のダイジェストで数分流されるだけだったので、よくわからなかったのだが、全体としては笑いどころあり、泣きどころ(?)ありの楽しい作品だった。子どもが楽しめる映画が大人も楽しめるのだろうか。

今回の機内でも二食(朝食と昼食が出た。)間隔が短かったので昼食を食べるとお腹いっぱいになってしまったが、どちらもおいしかった。昼食はマトンカレーでした。めでたしめでたし。




成田からドバイまで


成田からドバイまでの旅行記です。


エミレーツ航空 EK319便の機体はボーイング777−300でとても大きかった。今回もエコノミークラスの前の方だったので翼の近くに座ったのだが、タービンからでる風が、地面に降りしきる雨をはじき飛ばすくらいの馬力を出してた。そのせいで音も相当、耳に来るものだったので、本を読むのはあきらめて、機内の映画サービスを利用してレ・ミゼラブルを見た。結局、飛行中は一度も電子書籍以外の本を読まなかった。

この話、原作の小説は読んでいないのだが、ESSのドラマセクションで昨年公演したのを見ていたので、何となくストーリーは覚えていた。ところどころ英語が聞き取れない(それでもミュージカルなので分かりやすいところも多かった)こともあったが、なんとか最後まで見終わった(実は飛行機の映画を一本見切るのはこれがはじめて)。ただ、2時間40分くらいの長めな作品だったので、フライトは映画と睡眠でほとんどつぶれましたね。。。

この作品、twitter上で感動の嵐だったので気になっていたのだが、そこまで面白かったか?笑 正直どこで感動するのかよくわからなかったのだが、これは英語が聞き取れなかったからかもしれない。字幕がついていたら違ったかもしれないが。。。また確かめてみようと思う。

『レ・ミゼラブル』2013.6.21 on ブルーレイ&DVD|ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
http://www.geneonuniversal.jp/movie/sp/lesmiserables_movie/


ちなみに、ドバイまでは自分は窓際で、となりの二席にはカップルがいたのだが、日本人女性と白人男性で、どちらも中年といった感じだった。最近はそういうの多いのかなと思っていたが、女性の方がやたら「ダーリン」を連発するので(ダーリンを実際の会話で使う日本人を初めて見た)、気になってちらちら見ていたら、女性は英語がそこまでできないし、(お世辞にも美人とは言えない)。まあ、人の一生に口を出すのは良くないが、それでもどうやって知り合ったのか、はたと謎に包まれる2人組であった。

料理は軽食(搭乗1時間後)と朝食(到着2時間前)の二回でた。

軽食のメインが牛肉のフィレ肉or魚介類のリゾットで、とてもじゃないが「軽食」には見えない。
これを「軽食」で売ったら日本のおばちゃんは怒りそうである。
フィレ肉は香りの強い赤ワインとよくあって、おかげでよく眠れた(写真は撮り忘れた、ちなみに、野菜はよく蒸してあって、とてもおいしかった。)

朝食はJapaneseか普通の洋食かという二択だったので、Japaneseを注文すると、レタスに包まれた謎の固形物と、煮たのか焼いたのか分からない魚と、がんもと人参とアスパラがでてきた(写真参照)。

軽食のときもそうだったように、野菜がよく蒸してある。蒸してあるので、素材の味が引き立つのだが、多分日本食では野菜を蒸すよりかは味を付けて煮たり、漬け物にすることで味をつけるだろう。
おいしいので文句は言えないのだが、汁の出る食べ物ばかりで、これは本当に日本食なのか、疑問に思えてしまった。
がんもは汁がよく出ていて普通のがんもだった、もし西洋人が汁の出るものが好きなら、おでんははやるかもしれない。

そして、魚も蒸してあるので汁がよく出る、しかし魚はサバだ。そして皮がこげているので、一応焼き魚のつもりだろう。
しかし、焼き魚からはあんなに汁はでないはずだ。
これを焼き魚と言ったら、日本のおばちゃんは怒りそうである。
ちなみに、レタスに包まれたものは梅干しのふりかけがかかった白米だった。ロールキャベツ梅干し飯、これは新手の日本食風の洋食だろうか。。。


左写真の右下がロールキャベツ梅干し飯

September 11, 2013

下調べは重要


・下調べは重要

イギリスでは現金とクレジットカードの他にキャッシュパスポートを使ってATMからお金を降ろそうと思った。
キャッシュパスポートは、国際プリペイドカードと言った方が分かりやすくて、あらかじめ日本で、渡航した後は家族などの代理人にお願いして、トラベレックスの指定口座にお金を振り込むと、全世界のマスターカード系列のATMでお金を降ろせるような仕組みになっている。

詳細はキャッシュパスポートのページを参照。
http://www.jpcashpassport.jp

トラベレックス以外にも日本ではJTBやセゾンが同じようなサービスをやっているが、個人的にはトラベレックスの方が①扱っている店舗が多い(近くのトラベレックスに行けばいい)、②スペアカードが貰えるという点で有利かなと思った。なにより、即日発行してくれる。トラベレックスは地方にはないけどね(´・ω・`)

これで十分かと思っていたのだが、ポンドの場合、現金とT/Cでは後者の方が圧倒的に得だと知り、T/Cを買おうとしたが250ポンド分も持ってなかった(ほぼキャッシュパスポートに振り込んでしまった)ので、失敗した。まあ、そこまで大きな違いではないんだけど。



という訳で、T/Cがいかに安いかの話。(ポンドの場合)

T/CはTravelers Checkの略で、詳細はいろんなところに書いてあるので省略。

T/Cは今まで使ったことがなくて今回もいいかなと思っていたけど、実はポンドの場合、現金での両替はT/Cの両替よりもかなり高い。トラベレックスのキャッシュパスポートも一緒にすると以下のような感じ。


2013年9月11日のレート

現金(三菱東京UFJ)169.84
現金(トラベレックス)169.50
キャッシュパスポート 165.70
T/C (トラベレックス)164.90
T/C (三菱東京UFJ)161.84

手数料などを計算したらまた違ってくるのかもしれませんが、ドルが現金:T/C : キャッシュパスポート= 103.50 : 102.66 : 103.00 (2013年9月11日付け)と両替方法ごとにほとんど差がないのに対して、ポンドの場合はなぜか分かりませんが方法ごとの差が激しいです。これをあらかじめ知っておくべきだった。

さらに
ポンドのT/Cは250ポンドのセットからスタートなので、キャッシュパスポートにほとんどのお金を振り込んでしまったらT/Cを買う余裕がなくなる。

まあ、下調べは重要ってことですね。

※千葉銀行とりそな銀行は午後6時を過ぎても開いているので、夜のフライトのときはここを利用する(しかない)

September 10, 2013

出発


明日からイギリスに留学するにあたり。

まず、変えられない条件として
・留学期間はそこまで長くない(9ヶ月間)
・留学中は一年生の授業をとることが前提で、レベルの高い授業は交渉
・乏しい英語力からスタート

なので、できることは限られてくる。

上記の条件を考慮しない場合、留学の目標を仮に立てるとすると、

1. マンチェスター大学の社会学の授業やセミナーへの参加を通じて、ブルデュー理論をイギリスに持ち込んだMike Savage (LSE), Fionna Devineらが進めているCulture and Society の研究のノウハウをつかむ。

 これが、面接のときにも答えた「建前」の目的だし、本音としてはやりたいことの一部にはある。だがしかし、上記の制約を考えた場合に、これは難しいじゃないか。

 Why?
 -マンチェスター大学のCulture and Society系の授業は二年生以降。
 -提唱者のDevineは現在School of Social ScienceのChairなので授業を持っていない。

そもそも、お前どれだけブルデューの理論知っとんねん!っていうツッコミもあり、はやくも理想と現実の差に気づく。もちろん、できる限りの策を講じて建前上の目的は達成しようと思う。

2. 英語能力の向上
 これは実践的かつfeasibleな目的ですね、ていうかこれを目標に掲げない留学生は(日本人の場合とくに)、すごい英語ができる人か、もしくはただの馬鹿のどっちかでしょう。
Readingは社会学の論文なら辞書引きながら一日二本読んでも苦しくないレベル。ただ、小説はまだ苦手。というか、語彙が少ない。調べてみたら7500語レベルで、英検準一級レベル。意思疎通に支障がないのは1万語以上と言われているので、最低限この語彙レベルまでは鍛えなきゃいけない。達するのは早ければ早い程いいので(じゃあ留学前からやれって言う話ですね)、単語帳は持っていこうと思う。(言い訳をすると、日本にいるときは「時間」がなかった)
 Listeningは強烈なシングリッシュやマンチェスターなどの北部なまりじゃなきゃ、だいたい大丈夫なはず。もちろん、向上の余地あり、ただこれに関しては、さすがにイギリスにいて毎日英語使う(予定)なのだから、何とかなるだろうと思う。Speakingも同様。ただ、やっぱネイティブが使う表現、身につけたいです。
ライティングもFBで見かけるようなくだけた表現とアカデミックな方、両方。石井クンツ先生の本持っていきます。

3. イギリス社会学の雰囲気をつかむ
 「イギリス社会学」なんてものがあるとは思いませんが、そして雰囲気とはなんぞやってことですが、意味としては最近のトレンドや各大学、教授のストロングポイント、自分の専門と関係の深い社会階層や教育、家族など個別領域の研究がどのように展開しているか(それがどういう評価を受けているか、これは現地に行かないとつかめないと思う)、あと、将来イギリスの大学院に修士号(今のところは、留学するなら修士課程までにしようかと、別にvisitingでもいいけど)とりにいくときの情報集め(コンタクト取れれば、御の字ね)。
 BSA (British Sociological Association)のサイトとかみてセミナーや講演会の情報も見ているけど、そこまでやるのはやりすぎかなと思うし、なにより参加費が高い(40-80ポンド)ので、あまり乗り気ではないけど、マンチェスターやヨーク、エディンバラとかでやる無料の講演会とかあれば、観光がてら行きたいと思う。
 あと、現地の社会学やってる学生にも、研究するかどうか別に、なんで社会学なのかとか、他の社会科学との関係とかを聞いてみたい。社会学の社会的位置づけね。

以上、大項目三つ以外にも
・綺麗な写真をとる(イギリス国内、いろんなところ見たい)
・北部なまりを聞き取れるようになる
・中国人のサークルに入って中国語勉強する
・ドイツ語を復習する(できればドイツにも行きたい)
・統計の復習をする
・痩せる!
・アルコールは控える!
・脂っこいものは食べない!
・運動する!
・故に、痩せる!
・歯間ブラシを使って、歯をよく磨く!

などの小項目もありますが、これは健康に過ごすレベルですね(


留学する前から、手続きでいろんな意味で勉強させていただきましたし、それらを分かりやすく体系的に載せているのもサイトもなかったので、

・日本の大学に通う
・社会科学系の学部生が
・イギリスの大学に留学する

場合にしぼったときのフローが分かるようなページを作るのもいい気がしてきました。
どんなプログラムや奨学金があるのか、これは自分が経験したことしか分からないけど、割とマイナーだと思うので、「こんな方法もあるのか!」的な驚きがあればプラスかなとは思う。さらにビザや現地での過ごし方まで含めれば、どうだろう、いい感じになりそうじゃないか。


そんなことはいいとして、まず明日無事に出発、到着することですね。幸い、マンチェスター大学はオリエンテーションに力を入れているみたいなので、サポートは厚いです、厚すぎて、全部の情報を把握できないくらいです(逆機能?)。


いやでも、ほんと留学する前ですごく勉強になる。のんびり日本で過ごすのもいいし、別に経験する必要のないこともあるけど、これは人生経験としては楽しいね。すでにつらいけど。

(めんどくさい出来事も肯定的に捉えるのは自分の強みかもしれない。。。)



いろんな人の迷惑になって留学するので、がんばります拝。


(とはいいつつ、責任は自分一人に課せられるので、サポートに感謝することとパフォーマンスを発揮することは、全くの別ですね。つまり、どういう成果をあげるかまでは、周りはサポートしてくれない。)


できるだけ、留学の経過をブログにしていこうと思います!

September 6, 2013

ロジスティクス回帰 with R


敷居が高い感じがして避けてたRだけど、教科書(http://ssl.ohmsha.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=978-4-274-06783-9)通りやれば基礎的な部分は簡単にできることがわかった。


The R Tips 第2版 データ解析環境Rの基本技・グラフィックス活用集
舟尾 暢男 著
定価 3990円


ひとまず、(重)回帰分析とロジスティクス回帰分析ができれば御の字なので、後者をやってみる。
昔いじったときはデータの読み込みで詰まってしまったけれど、パッケージ導入しなくてもいい方法はcsvファイルでの読み込みだと分かった(というか、STATAやってからcsvファイルがsavから変換するときはベターと知った)。
csvファイルはエクセルファイルから変換できる。見かけは全く同じ。

> hsm <- read.csv("/Users/fumiyau/Desktop/hsm_rev.csv", head=T) #データの読み込み

<- は左の変数に右の関数なりコマンドを代入する演算子(?)
csvファイルを読み込むときは、関数read.csv( )を使う。" "の中には読み込みたいファイルの位置(macだと読み込みたいファイルに右クリック→「情報を見る」より場所:から分かる。)
また、一行目に変数名がある場合はhead = T  #Trueという意味 とする。(変数名ではなく、いきなり値から始まる場合は head = F #Falseという意味にする)

これで分析したいデータが読み込めたので、今度は記述統計や相関係数を確認してもいいし、読み込めたかを確認して安心したいときは head( ) #( )内には変数を入力する。(この場合は、hsm) head (hsm, 4)などのように指定しなければ、6行分の変数ごとのデータが出る。


        id gender cedu medu chi_num mgakureki fgakureki incomelog edupay senmon white inde sib_dc1 sb_dc2 sen_cho whi_cho ind_cho
1 10136304      1    1    1       2         1         1       8.9    3.3      0     1    0       0      1       0       0       0
2 10159014      0    1    0       3         0        NA       8.9    2.7      0     1    0       0      1       0       0       0
3 10193524      0    1    0       2         0         1       8.9    3.4      0     1    0       0      1       0       0       0
4 10194335      1    0    0       3         0         0       8.3     NA      0     0    0       0      1       0       0       0


みたいな感じ。今回はロジスティクス回帰分析に集中する。

> result <- summary( glm (medu ~ chonan + senmon + white + inde + chi_num, data = hsm, family=binomial)) # resultという変数にsummary関数を代入。そのsummary関数はmeduを従属変数とする二項ロジスティクス回帰分析(以後LR)を実行する関数をもとにする。

まず、LRを実行するのはglm関数。( xxx  ~ yyy )としたときに、xが従属変数(この場合は母親の子どもへの大学進学期待を1とする二値変数)、yが独立変数。独立変数を複数用意したければ yyy + zzzのように + の演算子を使う。変数が終わった後に、使用するデータを data = で指定する。最後に、従属変数の分布を指定する引数 familyで、この場合は二項分布 binomialを指定する。
(重)回帰分析の場合、hsm$chi_num <= 3 and…のように、関数の中で使用するデータの範囲を指定できるのですがLRの時はできないので困っています。しょうがないのでcsvファイルにフィルタをかけて分析に不要な値は削除したデータを用いました。

> result #分析結果(この場合、結果の概要が分かるsummary関数)をみる。



Call:
glm(formula = medu ~ chonan + senmon + white + inde + chi_num, 
    family = binomial, data = hsm)

Deviance Residuals: 
    Min       1Q   Median       3Q      Max  
-2.2596  -1.1271   0.6267   0.8340   1.2286  

Coefficients:
            Estimate Std. Error z value Pr(>|z|)    
(Intercept)   1.3771     0.3439   4.005 6.21e-05 ***
chonan        0.4688     0.1876   2.498 0.012475 *  
senmon        1.5937     0.2425   6.572 4.95e-11 ***
white         0.6496     0.2098   3.097 0.001958 ** 
inde          0.4979     0.2639   1.886 0.059228 .  
chi_num      -0.4989     0.1409  -3.541 0.000398 ***
---
Signif. codes:  0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1 ‘ ’ 1 

(Dispersion parameter for binomial family taken to be 1)

    Null deviance: 913.29  on 780  degrees of freedom
Residual deviance: 840.35  on 775  degrees of freedom
AIC: 852.35

Number of Fisher Scoring iterations: 4


サンプルが5増やすかどうかで結果が結構違ってきます。客観性とは何でしょうか。。。


September 5, 2013

今日読んだ論文

2本(言い訳はしない)


水野 由佳子,2004,「家族の変容と相続に関する一考察--扶養と相続の耐価的意識を手がかりにして」,『同志社政策科学研究』 5(1), 67-83.
http://doors.doshisha.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?bibid=TB00004951&displaylang=en
小林江里香、Jersey Liang : 子どもへの資産提供と老親介護-後期高齢者の全国調査の分析より-. 季刊家計経済研究 2007; 74: 13-24.
http://dl.dropboxusercontent.com/u/88984691/journal/jjrhe/pdf/74/074_02.pdf



 民法の規定では、相続と扶養の関係は独立とされているが、一方で共同相続人の中に被相続人(親)の財産の維持形成に特別な貢献をした人に相続算分のときにアドバンテージを与える寄与分という制度がある(水野 2004).

 金銭による扶養だけではなく在宅介護が多い日本みたいな国では、親にとっては介護を期待して財産を贈与するのか、子どもにとっては財産を期待して介護をするのかという問題は重要だろう。生前贈与を含めた財産供与が子どもの将来を考えた利他性によるものなのか、それとも介護などの援助への期待が背景にある利己性によるものなのかは政策的にも重要らしい。仮に後者であれば、親は家族による扶養から介護サービスに移行する可能性が示唆される。しかし、仮に介護と相続の間に相関があったとしても、それが介護も相続もされやすい特徴を持った子ども、要は長男である場合が想定されることに注意しなくてはならない。

このような問題意識のもと、小林・Jersey (2007)では、子どもが二人以上いる親の子どもへの介護期待と経済援助(不動産/金銭)の関係、及び日常生活に介助が必要な親の場合には日常生活への支援との関係を考察する。これによれば、同居する長男(姉妹のみの長女も含む)に不動産が譲渡された割合が高く、 伝統的な長男相続が強いことを指摘している。また、「親との距離や長男か否かなどの特性を統計的に統制しても、親の意識においては、不動産を譲渡した子に将来の介護を期待する有意な傾向があ」るらしいです。一方で、単なる金銭援助は介護期待との関係はないようだ。日常生活の支援に関しては、親との距離、特に同居の影響が強い。これらをコントロールすると、親からの資産提供による効果は不動産・金銭援助とも有意ではなかったということで、全体的に経済援助と介護との関係については否定的な論調になっている。


September 4, 2013

今日読んだ論文

3本

太郎丸博,2002,「社会階層論とミクロ・マクロリンク―Jhon H. Goldthorpe の社会移動論と合理的選択理論―」,『社会学評論』52(4), 504-521.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsr1950/52/4/52_4_504/_article/-char/ja/

Jæger, M. M. 2009. “Sibship size and educational attainment. A joint test of the Confluence Model and the Resource Dilution Hypothesis.” Research in Social Stratification and Mobility 27(1):1–12.

Steelman, L. C., B. Powell, R. Werum, and S. Carter. 2002. “Reconsidering the effects of sibling configuration: Recent Advances and Challenges.” Annual Review of Sociology 28(1):243–69.



太郎丸 2002
ゴールドソープの研究業績から社会階層論のトレンドを振り返るという論文で,別に新しい知見が出ているということはない.ただ,マルクス主義と産業化論という二つの「大きな物語」が一つには時代的な趨勢から,もう一つはゴールドソープ自身の経験的研究から,階層研究の理論として魅力的なものではなくなったこと,さらに基本的にマクロな動態だけを説明していればよかったゴールドソープが,仮想敵とする二つの物語がなくなってしまったことで,合理的選択理論というミクロなプロセスを援用した理論を構築しているというまとめは面白い.なぜかというと,この太郎丸自身の議論自体が物語臭く感じられるからだ.そもそもゴールドソープを通じて社会階層論の趨勢を語るという構成が社会学評論に載るなんて。。。 この論文を読んで,ゴールドソープの哲学的な立場と方法論を知るためにOn Sociologyを読みたくなった.個人的には、わざわざ合理的選択理論を持ち出して社会階層論に理論を持ち出すことにはあまり興味がない.ただ,理論から乖離したデータの記述程つまらないという太郎丸の主張には賛同するので,以下の二つの選択肢を示しておく.基本的には,階層研究の知見を土台に他の分野との接合を測ると作戦.一つには,盛山のように「何を是正すべき不平等とするべきか」という公共哲学的な問いに答えるための理論を考えること.(ゴールドソープの弟子だったアダム・スウィフトはClass analysis from normative perspectiveという論文も書いているが,盛山のいうような公共社会学的なものとは関係するのだろうか.)次は,例えば階層研究の知見を家族,教育といった関連する分野の理論を発展させるために使う.例えば,家族社会学で議論されてきた家族規範の問題は,階層化社会という現実レベルでどれくらい妥当なのか,など.


Jæger 2009 
 Jæger (2009)は合流モデル(CM)と資源希釈仮説(RDH)の理論的背景の違いについて考察しており,両者の議論の前提を比較するのに役立つ.両者の理論的背景の違いは大きく分けて二つある.一つはきょうだい数が子どもの認識能力cognitive abilityと教育達成に与える影響についてであり,もう一つは両者が着目するきょうだい構成の要素についてである.まず,第一の点だが,これはCMの方がRDHよりも狭い定義をしていると考えると分かりやすい.CMの考えでは,きょうだい数の増加は家族全体の知的環境に負の影響を与える.この結果,子どもの認識能力も悪影響を受け,これが子どもの教育達成を左右するとする.つまり,きょうだい数の増加は子どもの認識能力に対する影響のみを媒介にして,子どもの教育達成に影響する.親のもつ様々な資源の希釈が子どもの教育達成に影響すると考えるRDHもこの点に関しては認めている.しかし,RDHは家族の知的環境が希釈されることを通じた子どもの認識能力以外の,より広範な資源(大学進学のための資金など)の希釈が子どもの教育達成に直接影響すると考えている.教育達成を説明する要因から両者の違いを確認すると,きょうだい数が子どもの認識能力を通じて間接的に教育達成に影響すると考える点では,CMRDHは共通だが,それ以外の資源の希釈が教育達成に直接の形で影響を与えると考えるのはRDHの特徴である.
 次に,CMRDHはきょうだい構成の要素に求める理論的役割という面でも異なる.きょうだい数はCMRDH両方が重視する要素であるが,出生間隔と出生順位はCMのみが着目する.出生間隔について,CMは間隔のあいた出生がきょうだいごとに異なる影響を与えると考える.出生間隔の離れたきょうだいの場合,年上のきょうだいは家族の知的環境を向上させると考えられるので,年下の子どもにとって年上のきょうだいの存在は彼/彼女の認識能力にプラスに働く.その一方で,年上のきょうだいにとっては,年下のきょうだいの存在は相対的に見て家族の知的環境を低下させる働きを持つ.RDHでも近い出生間隔が教育達成に不利に働くと考える見方もあるが,きょうだいの出生間隔が短ければ,経済的・物質的ではない資源(注意や気配りなど)は共有できると考えられる.そのため,RDHは出生間隔が教育達成にもたらす影響について一貫した仮説を提示できない.さらに,出生順位に関しても,先述のようにCMはきょうだいのいる長子はかれらに教授teachingすることができるため,有利である一方,末子はそのような利点を得ていないため,不利になる.Jæger (2009)によれば,RDHが出生順位に着目するのは経験的な結果から出生順位間に違いが確認された時のみであり,それは理論的背景に関連するものではないという.


Steelman et al. 2002
 質の高いレビュー論文.はじめに,Steelman et al.はきょうだい数が教育達成に与える影響についての一連の研究は,「規模」という社会構造的な側面がいかなる意味を持つかを探求する試みであり,社会学における小集団研究に連ねることが可能と論じる.これは,きょうだいもその一部となって構成される家族も職業集団のような個人同士からなる関係も,同じ小集団という枠からアプローチできることを意味する.両者の違いを親密性とそこから発生するつながりの有無とすれば,これらの存在が規模のような社会構造にどのような影響を与えることができるかを考えることが可能だ.
 この後,Steelmanたちはきょうだい数が教育達成の文脈で重要視されてきたことを多くの文献を引用することで明らかにする.その一方で,出生順位に関してはその影響を過大に見積もっているかどうかの決着がついていないとしている.出生順位が教育達成に影響を与えないとする研究結果が出ても,「出生順位の罠」,すなわち誰もがなんらかの出生順位を持っており話題に上がりやすかったことを指摘する.このような一致した結論が出ていない点は出生間隔でも同じだとする.きょうだい間の出生間隔が離れていることは,特にRDHを支持する見方からすれば,親の資源が回復する時間を確保することで,教育達成にはプラスの影響がもたらされると考えられている.しかし,出生間隔が近いことも,資源を共有したり親が子育てする時間を節約したりすることが可能だという見方から,こちらも教育達成に有利だされることもある.ただ,大勢は前者のみを支持するようだ.さらに,これら三つに比べてこれまで軽視されてきた性別という別のきょうだい構成の要素に関しても,女性だと有利なのか男性だと有利なのかについては決着がついていないようだ.これに関しては,Steelmanたちは従属変数や検証方法がそれぞれの研究でばらばらだったことを指摘している.x

September 3, 2013

今日読んだ論文

4本


村尾祐美子,2008,「韓国におけるきょうだい構成と教育達成」,『東洋大学社会学部紀要』,46(1),165−179.
http://jairo.nii.ac.jp/0236/00000535

松元雅和,2011,「応用政治哲学の一試論 —分析的平等論と教育政策への示唆—」,『島根大学教育学部紀要』,45,83-93.
http://ci.nii.ac.jp/naid/110008895462

西出崇,2012a,「地方部の若年層における居住地選択行動の規定要因─基本的属性および家族的要因の影響─」,『政策科学』,19(3),403-424.
http://jairo.nii.ac.jp/0026/00004282/en

西出崇,2012b,「地方部の若年層における居住意向の規定要因─小学生・中学生・高校生における 基本的属性および家族的要因の影響─」,『政策科学』,20(1),89-109.
http://jairo.nii.ac.jp/0026/00003577/en


村尾論文

 村尾(2008)は韓国のパネル調査データを用いて,少子化の影響を社会政策との関連ではなく,個人に与えた生活経験という視点から考察する.具体的には,きょうだい数及びきょうだい構成が教育達成に影響を合計特殊出生率の変化を踏まえ,サンプルを四つのコーホートに分割して分析をしている.これによれば,韓国では少子化によるきょうだい数の減少が1959年から1964年コーホートと比較したときの1975年から1981年のコーホートの大学進学の確率を有意に上昇させたことが報告されているが,近藤(1996)が指摘するような「若いコーホートほど,きょうだい数が教育達成に及ぼす影響が強くなる」傾向までは見られなかった.ジェンダーに関しては,1970年から1974年コーホート以降の若い世代で,実態としては男女の大学進学率の差がなくなっているものの,全体サンプルの多変量解析からは,見かけ以上に女性が男性に比べて進学機会が不利という平尾(2006)と同様の推定結果が出ている.

松元論文
 松元はF. ハーシュによる「位置財」(positional goods)の概念を応用させて,政治哲学の視点から日本の教育自由化の議論を分析する.社会的側面から見たとき,教育には位置財としての側面と希少財としての側面の二つがある,位置財とは,「財の相対的所有がその絶対的価値に影響をもたらす」(松元 2011: 86)である.例えば,Aが大学進学をする一方で他の人々が進学しない場合から,全員が大学に進学する場合へ大学進学率が相対的に変化すると,Aが大学に進学する事実は変わらないにもかかわらず,Aにとっての大学進学自体の持つ価値は減少する.次に,教育には希少財としての側面もある.これは,教育が社会的選別の機能を持つ限り,全員が十分にはそれを持つことができないという希少性が伴うという意味だ.
 もちろん,教育には個人に内在する価値もあるため,位置財の考え方を応用させて,恵まれるものが持つ財を減少させることで,恵まれないものの不利を是正することには慎重になるべきなのだが,この概念を応用させたA. スウィフトは,イギリス社会における公立校と私立校の高等教育への進学機会の格差から,私立校の廃止を訴える.日本はイギリスほどには私立校と公立校との間に高等教育への進学機会の格差は存在しないとする松元は,むしろ近年議論に上がっている公教育の自由化による公立校間の格差拡大に警鐘を鳴らす.

西出論文
 西出(2012a)及び西出(2012b)は福井県若狭町に住む小中高,さらに高校卒業後から23歳時までの若年層を対象にした地域調査データから,彼らの居住意向ないし居住地選択行動の規定要因を考察している.若狭町には町内に高等教育機関が存在せず,進学するものの多くが地域の外にある学校に通うため転出する.そのため,高校卒業後の「学生・社会人調査」における若年層に関しては,帰省を見込んで夏休み期間中に中学卒業時の卒業名簿に記載してあった住所に調査票を郵送する形で調査をするという問題はあるものの.長子であることが将来の居住意向と有意に結びついていることが指摘されている(西出 2012b).その一方で,学校に調査票を配った小中高調査では,長子であることの居住意向への影響は小学生調査においてのみ観察されている(西出 2012a).これに関して,西出は高校卒業後に社会に出て自立することで「長子」であることを意識するという解釈をしているが,単に帰省しやすい若者ほど長子であり,将来の居住意向があるのかもしれない.このような疑問点は残るものの,若年層の居住地選択行動に関してはほとんど研究がなされていないため,貴重な知見の一つだろう.社会学の教科書を読むと,社会移動(Social Mobility)には垂直移動と水平移動,すなわち階層移動と地域移動の二つがあると書いてあるが,前者に比して後者が研究されてこなかったのには,人々は階層上昇を目指して都市に移動するという前提があったのかも知れない.

感想
 村尾論文は変数がやたら多くて分析結果をクリアに示せていない印象を受けた(コーホートを五年ごとに分けるのってどうなんだろうか).分析結果は日本の先行研究を比較して,そこまで少子化が与える影響や男女差については言えなかったという感じらしい.個人的には,韓国社会の特徴を考慮した分析枠組みを設定してほしかったが,紀要なのでしょうがないのか.データは面白そうだと思った.
 松元論文はとても勉強になった.位置財の概念も分かったし(ちなみに,松元は教育は一財であるが故に希少財としているが,投票権は位置財だが希少財ではないので,両者は独立だろう),平等主義と優先主義の違いもよくわかった(結果の不平等を伴う機会の不平等を是正するのが優先主義で,機会の不平等ならなんでも是正するのが平等主義という考えもできそう).ただ,松元の主張は教育の自由化による公立学校間格差の拡大への反対であり,私立校と公立校との格差はイギリス社会ほど深くないという理由からこれを退けているのはやや疑問に思った.個人的には,日本の私立校には,公立校の機能を補完するような残余的なものと,中高私立一貫校のような公立校とは比較できないアドバンテージを持ったものの二種類があると思う.男子中高一貫校(azb)出身の松元からすると,この主張はややラディカルだろうか。
 西出論文は色々問題があるし,これで雑誌に載るのかっていう印象も持ったが,データは非常に面白い.それに,社会学の教科書を読むと社会移動には階層と地域の二つがあると書いてあるのに,どうして前者しか社会移動としか言わないのだろうとは前々から疑問に思っていたこともあって,この論文は面白かった.これからは地域移動も考えていった方が良いのだろう,限界集落とかが仮に社会学的なトピックだとすると.長子の役割期待の内面化は解釈が難しそうだと思った.こういう調査ではむしろ,親に長子に対する特別な期待があるかどうかを聞いてほしい.